【スプリングS】ベラジオオペラ 重賞初Vへ態勢万全 牡馬戦線主役へ勝って躍り出る

 「スプリングS・G2」(19日、中山)

 デビュー2連勝のベラジオオペラが15日、好仕上がりをアピールした。栗東CWで先輩僚馬と併せ馬。馬なり調整にとどめたものの、軽やかな脚さばきで態勢は万全だ。

 未完の大器が、試金石の一戦も突破してみせる。これまで2戦2勝と、底を見せていないベラジオオペラが、重賞初Vに向けて栗東CWで絶好デモ。輸送を控えているため、馬なりで6F86秒3-40秒1-12秒8と時計は地味だが、力強いフットワークで悠々と駆け抜けて、格上のモズリッキー(4歳3勝クラス)に食らいついた。

 「先々週、先週としっかり負荷をかけているし、今週は息を整える程度で十分。予定通りの追い切りができたし、いい感じだった」と上村師は満足そうにする。指揮官自身が併走馬に騎乗して、オーバーペースにならないように先導役に。動きを横目で確認して、ゴールへと飛び込んだ。

 2戦負けなしだが、「正直なところ、まだ馬が緩くて本当に良くなるのは先だと思う」と完成するのは古馬になってから、というのが師の評価。それで連勝しているのだから秘めるポテンシャルはかなり高い。同じ1800メートルでV経験があり、長距離輸送も前走で経験済み。初のコーナー4つの競馬にも、「先行できて、折り合いもつく。心配していません」と、トレーナーはきっぱり言い切った。

 3戦3勝でトライアル制覇となれば、クラシック有力候補の1頭となる。「いつも僕らが思っているより、いい結果を出してくれる。ここでどんな競馬をしてくれるか。本番につながってくれればいいですね」。今回も上村師の予想をいい意味で裏切り、混迷の3歳牡馬戦線の主役に躍り出てみせる。

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