【ボート】土屋南が華麗なまくりでV 女王・田口節子を撃破し地元児島で初優勝

 「ヴィーナスシリーズ第18戦・クラリスカップ」(16日、児島)

 ドラマのラストは土屋南(24)=岡山・119期・B2=が劇的な勝利を飾った。G1戦V3の実績を誇るインの田口節子(41)=岡山・85期・A1=を相手にセンター一撃で撃破し、復帰3節目の児島で2020年7月住之江以来となる通算V2。地元初Vで新たなスタートを切った。

 機力の裏付けがない新エンジン1節目の今節。土屋の勝因は誰にも負けない地元愛と決断力だった。前検日にはSが全く決まらず大幅にペラを調整。4日目は6、4着に敗れ予選順位は15位へ後退。岡山勢が4人そろった準優10Rは5号艇。「勝つためにはこれしかない」と人生初のチルト3度で伸び一本に調整し、豪快なまくりで優出を決めた。

 「復帰後は一からのスタート。違うことにチャレンジしたかった。復帰祝いにチルト3用のペラゲージを送って下さった菅章哉さんに、その機会を与えられた」と夫・佐藤翼、師匠・村岡賢人と同期の菅章哉に託されたチルト3で結果を出した。

 そして優勝戦は3枠。「寝ても起きても、気持ちは決まらなかった。ファンの方はどう期待しているだろう。やっぱりチルト3なのか。でもこれで勝てるのかと直前まで悩んだ」と勝つために考え抜いた。出した答えはチルトをマイナスに下げて掛かり重視の調整。「Sは全速。自分でもビックリ」と完璧なまくりで地元初Vを決めた。

 チャレンジの年と位置づけた22年。「岡山支部のすごい先輩方に少しでも追い付けるように取り組む」と鋭いまなざし。アイドルレーサーから真の実力派レーサーへ。土屋南のシンデレラストーリーは第2章を迎える。

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