【ボート】児島SG 前本泰和がイン逃げで2回目のSG制覇 歴代5位、現役2位となる127回目の優勝
「グランドチャンピオン・SG」(27日、児島)
1号艇の前本泰和(49)=広島・70期・A1=が、インからコンマ07の的確Sで攻め手を封じて先マイ一気。13年12月のグランプリシリーズ(住之江)以来となるSG2回目の優勝を飾り、優勝賞金3300万円とSG・クラシック(22年3月16~21日・大村)の出場権を獲得した。通算では歴代5位、現役では松井繁に次ぎ2位となる127回目の優勝となった。2着は1周2Mで差し逆転した菊地孝平、3着には湯川浩司が入った。
優勝ゴールの瞬間、前本は高々と右手を上げてガッツポーズ。人さし指で一番になったことを示し、スタンドのファンの歓声に応えた。いつもは冷静な前本だが、体全体で喜びを表現。複数のSGタイトルを持つ面々を相手に堂々と逃げ切った。
予選は5位だったが、準優で1枠が全敗。準優11Rで峰を差し切り1着の前本に1号艇が巡ってきた。「初日の1着もツキがあった。SGの準優で1号艇が全部飛ぶこともない。この流れを逃さないように強い気持ちで行った」とコンマ07のSでイン速攻。2コース菊地のまくりを受け止め、Vゴールを駆け抜けた。
SGは13年12月住之江グランプリシリーズ以来、2回目の優勝。「SGといってもシリーズ戦だったので、本当のSGを取りたいとずっと思ってきた。まだ自分には力が足りない。もっとうまくなりたい。その気持ちがなくなれば成績は落ちていく」と49歳の今も進化の途中だ。一般戦回りの今年前半はV7。SG優勝で賞金ランク3位へ浮上した。「昨年はSGタイトルを取れずに18位。今年はSGを勝ってグランプリに出たかった。6位以内で行きたい」と年末へ向けプランも明確だ。
通算の優勝回数127回は、歴代5位で現役では松井繁に次ぐ2位という成績。「一般戦の鬼」だった前本だが、今はSG戦線の主役へと躍り出た。常に上を目指し、前を向き、前本がさらなる高みを目指す。





