コントレイルが最優秀3歳牡馬、年度代表馬逃すも傷つかぬ偉業 3冠馬7頭目で初選外

 JRAは6日、「2020年度JRA賞」受賞馬および特別賞を発表。アーモンドアイが栄えある年度代表馬に輝いた。無敗の3冠馬となったコントレイル、デアリングタクト、白毛馬初のG1初制覇を決めたソダシが満票で各世代部門賞を獲得。JRA通算1500勝を達成した藤沢和師が、調教師としては初となる特別賞を受賞した。

 誰も異論を挟む余地なし。3冠馬コントレイルが、満場一致で最優秀3歳牡馬を受賞した。ただ、陣営には悔しい気持ちも残る。「年度代表馬ではなく、最優秀3歳牡馬となると、コメントもしづらいけど…」と矢作師の心中は複雑だ。年度代表馬部門はアーモンドアイの次点となる44票。ジャパンCで後じんを拝した相手に及ばなかった。

 言うまでもなく、20年の牡馬クラシック戦線はコントレイルに始まり、コントレイルで終わった。ぶっつけ本番の皐月賞でまず1冠を奪取。ダービーは3馬身差Vで7262頭の頂点に立ち、菊花賞ではディープインパクトとの、史上初となる父子無敗3冠制覇を達成した。「関係者全員が無敗の3冠を目指し、重いプレッシャーのなか、人馬とも頑張った。そのことに感謝したい。無敗3冠は重いものと思っています」と師は胸を張った。

 年度代表馬の選出は1954年から始まり、シンザン以降の3冠牡馬6頭は全て年度代表馬に選ばれている。選に漏れたのはコントレイルが初めてとなったが、成し遂げた偉業に傷がついたわけではない。今後について「今のところ、大阪杯(4月4日・阪神)に直行と考えています」と指揮官。新たなスタートラインに立った世代のトップホースは、父超えを目指し、日本競馬をけん引していく。

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