「函館記念・Ｇ３」（１４日、函館）

　８歳馬スズカデヴィアスが、重賞２勝目へ元気いっぱいだ。酷量５９キロを背負った前走の巴賞。序盤はさすがにスピードに乗らず後方からとなったが、勝負どころからの追い上げが圧巻だった。しぶとく伸びて追い比べを制すると、昨年５月の新潟大賞典以来となる久々の勝利を手にした。

　勝浦は「極端な競馬になったけど、それが一番、勝つ可能性があると思った。展開が味方しただけじゃない。能力があるから勝った。普通なら、５９キロで走れないよ」と感心する。橋田師も「やる気を引き出すのが難しい馬だからベテランに頼もうと思って。うまく乗ってくれた。５９キロを背負って外を回って勝つんだから、８歳でも元気だね」と衰え知らず走りに目を細める。

　涼しい北の地もフィットしているようだ。「暑さに弱いから、こういう気候も良かった。だから昨年も連れてきた」とはトレーナー。休養明けだった昨年の函館記念は５着だった。「千八の方が流れるけど、ここではいい競馬をしているから」とコース相性に期待する。１１年には８歳馬キングトップガンが勝つなど、８歳馬は過去１０年で３頭が連対。古豪の底力に注目だ。