底力要する展開でクリンチャー好機

 「魁!海外馬券塾」(26日)

 ロンシャン競馬場で行われた近年の凱旋門賞を振り返ると、勝ち馬の多くは先行集団の内ラチ沿いでレースを進めている。例外は後方から馬群を割って突き抜けた09年のシーザスターズ、大外をまくって直線は独走になった13年トレヴの1勝目ぐらいか。つまり、歴史的名馬クラスでないと、セオリーに背いた競馬で勝つことはできない。

 当然、この位置を取るためにスタート直後は激しい争いが起こる。多少の接触がありつつも、すぐにガッチリと密集した馬群ができあがる様は凱旋門賞の見どころの一つだ。

 ペースメーカーの有無にかかわらず、流れは厳しくなることが多い。下り坂の始まる残り1400メートル地点あたりから早くもレースは動きだす。かなりの距離で脚を使わされ、みんなが苦しくなるはずだが欧州の強豪たちは最後の200メートルでもう一度強烈な末脚を繰り出す。過去、数々の日本馬がここで力尽きてきた。

 クリンチャーは超ハイペースだった皐月賞で4着、不良馬場の菊花賞で2着。他馬が苦しくなるレースで好成績を挙げてきた。底力が問われる展開になれば好機が見えてくる。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)

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