【小倉記念】秋山が挑む キンショーユキヒメで2週連続重賞V&レース連覇

 リラックスした様子で意気込みを語る秋山(撮影・石湯恒介)
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 「小倉記念・G3」(5日、小倉)

 先週のアイビスSDを制した秋山真一郎騎手(39)=栗東・フリー=が、キンショーユキヒメで2週連続重賞V、そして昨年のタツゴウゲキに続くレース連覇を狙う。「もっといい騎手になりたい」とステッキを振るって22年目。向上心を胸に戦い抜いてきたベテランの手綱に注目だ。

 真っ先にゴールを駆け抜けたダイメイプリンセスの背で、スタンドに向けて右手を広げたあと、こめかみの横で人差し指を天に向けた。先週のアイビスSD。普段は至って冷静な秋山が、珍しくパフォーマンスを交えて喜びをあらわにした。「オークスのクリストフ(ルメール)のまねです。格好良かったし、重賞を勝ったらやろうって決めていた」と照れ笑いを浮かべる。

 これで今年は重賞2勝目。最初の美酒となった福島牝馬Sでは、史上5人目のJRA全10場重賞制覇を果たしたわけだが、今週は偉業達成時の相棒キンショーユキヒメと小倉伝統の一戦に挑む。「器用に動けないから流れに乗せない方がいい。この馬のリズム重視で。ペースが速くなって上がりがかかるのが理想」。思い描く形になれば、牡馬相手でも勝負になるとの見立てだ。

 鞍上にとっては2週連続重賞V、そして昨年のタツゴウゲキに続いて連覇も懸かる。当日落馬負傷したM・デムーロから、急きょの乗り代わりで勝利を手にした1年前を「ラッキーでしたね。あれからもう1年。早いですね」としみじみ振り返る。「若い頃は“周りが見えるようになった”とか言っていた。でも、錯覚でしたね。何も見えていなかった。今は乗れば乗るほど下手だと思う。今だから分かること。その分、もっとうまくなれると思う。もっといい騎手になりたい」。向上心は尽きない。今週もキャリア22年目のベテランに注目だ。

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