【凱旋門賞】サトノダイヤモンド“魔のゲート番” 池江師「もう少し内が欲しかった」

 「凱旋門賞・仏G1」(10月1日、シャンティイ)

 28日(日本時間29日)に枠順が決定。サトノダイヤモンドは13番ゲート(馬番は9番)から日本競馬界の悲願に挑むが、今年も欧州の強豪馬がズラリとそろった。

 サトノダイヤモンドは前日夜の抽選会で、13番ゲートからの発進が決まった。シャンティイとロンシャンの違いこそあれ、66年ボンモーを最後に半世紀以上も勝ち馬が出ていない“魔のゲート番”。昨年もマカヒキは外寄りの14番から14着と惨敗を喫している。

 池江師は率直な思いを語った。「もう少し内が欲しかった。こっちの競馬は(道中が)団子で枠のまま振り回される。凱旋門賞は枠と馬場に大きく左右されるから。運がなかったとしか言いようがない」と肩を落とす。「少し外かな、とは思うけど、スタートするのは馬場の真ん中。うまくいい位置が取れるので悪くない」と前向きなルメールとは、対照的なコメントだ。

 29日の朝はリオン坂路を2本。通常のメニューをこなし、状態は上昇カーブ描く。「追い切った後はシャープさが増している」とうなずいた。フォワ賞4着後に課題として挙げた息遣いも馬具を駆使して改善。尽力の効果が表れているのは間違いない。

 一方で、物足りなさを感じているのも事実。「欲を言えばもっと良くなってほしい。でも仕方ない。あと2日しかないから」と上積みこそあれ、ピークの手前を強調する。「ベストまでいっていないが、想定の範囲には持っていけた」と及第点のジャッジを下すにとどまった。

 当日の雨予報を含め、試練が続くサトノダイヤモンド。決戦まであと1日。悲願を目指し、全てを乗り越えるほかない。

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