【南関東競馬】的場文7000勝!大井の帝王 不屈の闘志で大台 史上2人目の快挙

 「川崎マイラーズ・S3」(17日、川崎)

 還暦のレジェンドジョッキーが重賞の晴れ舞台で金字塔を打ち立てた。史上2人目の地方競馬通算7000勝にあと1勝と迫っていた的場文男騎手(60)=大井・フリー=は17日、川崎11R「川崎マイラーズ・S3」をリアライズリンクスで勝ち、佐々木竹見氏(75)の7151勝に次ぐ大台を達成。同時に自身が持つ重賞勝利の最年長記録も更新した。

 さすが千両役者の晴れ舞台だった。騎乗機会3万9350回目で、重賞は実に148勝目。4角手前から全身で馬を追う“的場ダンス”で追いまくり、ゴール前で先頭に躍り出ると、万雷の拍手の中で栄光のゴールに飛び込んだ。

 ウイニングランでは詰めかけた6700人余のファンに笑顔を振りまいた。大記録はできれば大井競馬場で達成したかったが「どこでも常に全力投球。家族をはじめファンの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」と万感の思いを語った。

 騎手生活44年。デビュー当時は所属厩舎の兄弟子の層が厚いため下積みに明け暮れた。それでも「一人前になるまでは九州の土地を踏めない」と数少ないチャンスをものにしてきた。「月給500円の兄(アン)ちゃんが、20年後には1億円稼ぐようになったんだ」と振り返る。

 安藤勝、内田博、岩田、戸崎圭らがJRAへ次々に移籍したが「大井が自分の居場所」とブレずに南関東で乗り続けた。そんなレジェンドが「自分の誇り」と言うのが帝王賞3勝の勲章で、中でもアブクマポーロ、キョウトシチー、バトルラインなど強敵を相手にコンサートボーイで快勝した97年がベストレースの一つだという。

 次の目標はもちろん佐々木氏が持つ国内最多勝7151勝の更新。そして2着9回の東京ダービー初制覇だ。「ただのオジさんにはいつでもなれる。60歳が命がけで頑張ってる姿をこれからも見てもらいたい」と目を輝かせた。

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