【東京新聞杯】エアスピネル重賞連勝へ曇りなし 心身成長で瞬発力に磨き

 「東京新聞杯・G3」(5日、東京)

 先週のシルクロードSをダンスディレクターで制した笹田師-武豊のタッグが今週も輝く。京都金杯覇者エアスピネルは1日、栗東坂路で単走追い。前走を使った上積みをアピールするがごとく、しまいを鋭く伸ばしてフィニッシュを決めた。今春、陣営が描くのは無傷4連勝でのG1獲り。安田記念と同じ府中の一戦をモノにし、マイル界の頂を見据える。

 少し大人びた雰囲気を漂わせ、ブレのない、きれいなフォームで急坂を駆け上がった。京都金杯に続く、マイル重賞連勝を狙うエアスピネルは、栗東坂路で4F54秒1と予定通りの数字をはじき出した。単走ながら、しまいは鋭く伸びて12秒5の好タイム。見守った笹田師は納得の笑みを浮かべた。

 「今週は息を整える程度でいいと思っていたし、当初の予定通り。休み明けの前走より馬の反応が良くなっている」と上積みの大きさを強調した。ビッシリと追われた先週は、坂路で4F51秒8を叩き出している。一度使った効果でフットワークが軽くなり、瞬発力に磨きがかかった。

 精神的な成長も見逃せない。若い時はレース前のイレ込みが大きな課題だったが、「前走は装鞍する時もおとなしかった」とトレーナーは振り返る。ただし、まだ完成されたわけではない。「子どもっぽいそぶりをするところはある。前走も抜け出して遊んでいたしね。ただ、ジョッキーはその辺を考慮して乗ってくれるだろうから」と、主戦の武豊に全幅の信頼を置く。

 笹田師-武豊のタッグといえば、先週のシルクロードSを制したダンスディレクターと同じ。2週連続重賞Vに「重賞を勝つと厩舎に活気が出るからね。この後はマイラーズCから安田記念。青写真通りに行くよう願うだけです」と期待を込めた。

 狙うは4連勝でのマイルG1制覇。安田記念と同舞台の第二関門を突破すれば、マイル界制圧がグッと現実味を帯びてくる。

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