【レパードS】グレンツェント ラスト100m届いた
「レパードS・G3」(7日、新潟)
武豊&1番人気のケイティブレイブが軽快に飛ばす向正面。一向に後続との差が詰まらない展開に、4番手を進んだグレンツェントの加藤征師は、気が気でなかった。「2番手(の馬)が遅過ぎた。内田(博)に聞いたら付いて行けなかったみたいで、スローにしちゃった」。
直線を向いても“鼻歌交じり”で独り旅の武豊。逃げ切りムードも漂い始めるなか、一人諦めず追い続けたのが戸崎圭だ。初コンビながら、「(相手が)逃げたら強いのは分かっていた。でも、末脚にすごくいいものを持っている馬。自信を持ちながら乗った」と振り返る。残り100メートルから一気にギアを上げると、ゴール前で測ったように首差かわした。「思っていた以上にスムーズな競馬ができた。人気もあったし(勝てて)とてもうれしい」。リーディングを走る絶好調男は心地良い汗を拭った。
厩舎の看板馬ノンコノユメに続き、ダート界へ新星を送り出した指揮官も笑いが止まらない。2頭の比較を聞かれ、「ノンコはすごいから。タイプも違うし」とサラリと流したが、その表情は笑みでいっぱいだ。今後については「古馬は強いから。千八とか二千のG2、G3あたりで」と話した。夢の“同門対決”も見据えながら、福島県のノーザンファーム天栄で夏休みに入る。