モーリス年度代表馬に!文句なし受賞

 「2015年度JRA賞」の受賞馬選考委員会が6日、東京都港区のJRA六本木本部で行われ、国内外のG13勝を含む6戦無敗の成績を残したモーリス(牡5歳、美浦・堀)が、栄えある年度代表馬の座を獲得した。最優秀短距離馬の受賞は98年タイキシャトル、13年ロードカナロアに続き3頭目。授賞式は25日に都内ホテルで行われる。(その他の受賞馬、関連記事は競馬面)

 大差の決着となった。年度代表馬は安田記念、マイルCS、香港マイルと国内外のG1を3勝し、15年シーズンを6戦無敗とパーフェクトな成績で終えたモーリスに決定した。

 宝塚記念、天皇賞・秋のG12勝を含む、重賞6勝馬ラブリーデイとの一騎打ちが予想されたが、終わってみれば291票中215票を獲得したモーリスの完勝。55票のラブリーデイを大きく引き離しての受賞となった。

 最優秀短距離馬の受賞は98年タイキシャトル、13年ロードカナロアに続く3頭目。堀師は「大変光栄に思います。昨年は異なった環境の中で結果を出してくれました。この馬の高い競走能力と学習能力のたまものであると思っています」と喜びを語った。

 デビュー当初は心身ともに弱さが目立ったが、4歳で堀厩舎に転厩してから頭角を現した。G1初挑戦となった安田記念でビッグタイトルを獲得。レース後に師は「G1を勝てる馬だとは想像していなかった」と話したように、間近にいる関係者ですら目を見張る躍進ぶりを示した。

 秋シーズンは背腰に疲れが見られたことから始動戦に予定していた毎日王冠を回避して、ぶっつけでマイルCSへ。3連休のうえに事故渋滞が重なり、輸送時間は通常よりも大幅に遅れるアクシデントも発生したが、完勝と言える内容で春秋マイルG1制覇を達成した。返す刀で参戦した香港マイルでは、地元の英雄エイブルフレンド(3着)を破り、海外G1初挑戦初制覇を達成。世界のトップマイラーの仲間入りを果たした。

 今年のローテは未定だが、マイル以外のカテゴリーでの活躍も期待される。「今後もこの馬の可能性を追求したいと思っている」とトレーナー。2016年は、国内最強マイラーの新たなチャレンジが期待される。

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