【オークス】ハープ牝馬2冠へ死角なし

 「オークス・G1」(25日、東京)

 史上14頭目の“春の牝馬2冠”制覇へ。桜花賞で豪快な大外一気を決めたハープスターが、東上へ向けて着々と準備を整えている。14日の1週前追い切りは栗東CWでしまい重点に鋭い動きを披露し、17日にも同じくCWを軽快に駆け抜けて6F88秒4をマーク。調整はすこぶる順調だ。

 全休日の月曜、早朝から栗東の厩舎に姿を見せた松田博師は、車から降りると早速、管理馬の状態をチェック。時間を掛けて全てを見終わると、安どの表情で「ハープ?変わらん、変わらん。順調や」と笑った。

 1強ムードで迎える樫の舞台。果たして死角はあるのか。その点も、指揮官はこう明言する。「こないだの(桜花賞の祝勝)パーティーでも(キャロットクラブの)会員さんに言うたんや。“負けた時は距離”ってな」。母の父はマイラー色の濃いファルブラヴ。2400メートルに対する適性面で足元をすくわれる場面があるかもしれない。

 それでも、主戦の川田が「折り合いに不安はない。絶対的な能力でカバーしてくれると信じている」と言い切れば、オークス3勝のトレーナーも「これまでの経験上、俺は持つと思っている」ときっぱり。93年に牝馬2冠を達成した祖母ベガの蹄跡をなぞり、新たな歴史を刻む。

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