【プロキオンS】ロイヤルが重賞初制覇

 「プロキオンS・G3」(7日、中京)

 ダート界に新たなスターが誕生した。2番人気のアドマイヤロイヤルが悲願の重賞初V。馬群の中から力強く抜け出すと、ゴール前のたたき合いを制し、勝ちタイムは1分21秒9のレコード。鞍上の四位は約2年3カ月ぶりのJRA重賞制覇。2着は首差で5番人気のセイクリムズン、1番人気のダノンカモンは鼻差の3着に敗れた。

 猛暑のなかでの息詰まる直線の攻防。アドマイヤロイヤルが首、鼻差のたたき合いを制した。勝負どころで懸命の左ステッキを受け、最後は外のダノンカモン、内のセイクリムズンとの接戦をものにして、昨年2着に敗れた雪辱を果たし、重賞初制覇を成し遂げた。

 前日に騎乗した函館から駆けつけた四位は、前走に引き続き見事なエスコート。「たまたまいいときに乗せてもらっているだけ。前回といい、今回といい、本当にうまくいった」と、さわやかに汗をぬぐった。

 デビュー22年目を迎えたベテランの技と判断がさえた。道中は飛ばす先行勢から距離を置いて、中団を追走。砂をかぶると嫌がるため、前と離れた位置で思惑通りに運び、ギリギリまで仕掛けを我慢して、タイミングを計った。「早めに追い出すとやめちゃうからね」と振り返った。

 自身も約2年3カ月ぶりのJRA重賞V。「僕はいいです。ロイヤルは惜しいところまできていたし、勝てて良かった」とパートナーをたたえる。橋田師は「馬も6歳になって精神的に成長した。乗り役も手の内に入れ、上手に乗ってくれた」と人馬の奮闘に笑みを浮かべた。

 デビュー29戦目での待望のタイトルをゲット。「この勝利をきっかけに、もっと上の舞台に行ければ」と四位は前を見据える。飛躍の夏から、実りの秋へ。夏の砂の“王”の座に就いたロイヤルが、さらなる栄冠を目指して進撃を開始する。

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