【新潟記念】クリスタル3連覇へ必勝

 「新潟記念・G3」(9月2日、新潟)

 ロンドン五輪に沸いた今年の夏。サマー2000シリーズ最終戦もキーワードは“3連覇”だ。一昨年のシリーズ王者で、新潟記念連覇中のナリタクリスタルが、得意の舞台で躍動する。昨年V以降、勝利から遠ざかっているが、前走で復調を感じさせる3着と確実にステップアップ。ライバルの着順次第になるが、勝てばシリーズ逆転Vのチャンスもある。同じく連覇を狙う武豊も、新潟での重賞は8戦4勝(目下11年レパードS→新潟記念と連勝中)と相性抜群。頼もしいコンビで金メダルをつかむ。

 狙い澄ました舞台。今年の夏も勝利できっちり締めくくる。10、11年を連覇中のナリタクリスタルが、3年連続となる小倉記念からの必勝ローテで参戦だ。ともに首差の接戦を制し、新潟巧者と呼ばれるようになった。「結果を残しているだけで、たまたまだね。広い馬場で伸び伸び走れているのがいいのでしょう」と木原師は特別視していないが、コース相性の良さは戦績が示す通りだ。

 10年は厩舎の重賞初勝利&サマー2000シリーズの逆転優勝を達成した。「直線がこんなに長いのかと思った。昨年は残り1Fで前を捕まえに行く競馬だったが、ユタカ君(武豊)の好プレーだったよ」と連覇を振り返る。同一平地重賞3連覇なら史上5頭目、うちハンデ重賞では函館記念のエリモハリアー(05~07年)以来、2頭目になるが、「ゲートが開いてみないと分からないところがあるからね。(3連覇のことは)意識はしていなかった」と快挙達成へも気負いはない。

 前走の小倉記念は、最後方追走から勝ち馬と並ぶメンバー最速の上がりをマークして3着。「新味を引き出してくれた。自在性のあるところを見せたね」と休み明けの一戦に納得顔。29日の栗東CWで5F67秒6‐38秒9‐11秒8。輸送を考慮して上がり重点に仕上げたが、シャープな動きは前走以上を印象づける。

 昨秋の天皇賞(7着)挑戦など、一線級相手の戦いが底力を押し上げる原動力となる。「体回りががっちりとしてきた。“いい心臓をしている”と獣医師も褒めてくれる。こういう馬はなかなか出てこない」。充実一途の6歳馬は「自分で加減して走るところがあるように、気持ちの面が大きい。集中力が途切れない展開になってくれれば」と指揮官。一昨年に続くシリーズ逆転優勝の夢を乗せ、今年も晩夏の越後路をさっそうと駆け抜ける。

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