冬の屋外ロケ、汗の水玉作りにうさぎ跳び

 ラグビーの試合のシーンは、川浜高校のモデルである京都伏見工業高校にお借りした実際の映像を見たりして、試合前の目はどうなるのかとか、みんなで経験しました。画面に映った時にどういう目になるのか、とか。

 撮影では、毎日は同じグラウンドを貸してくれないので、今日は川崎、明日は花園、厚木とか、けっこうロケが大変でした。ラグビー場を貸してくれないところも多かったですね。その頃はカーナビもないし、地図を書いてもらって、一人で車を運転して往復していました。

 生徒役の若い俳優さんたちは夜の撮影はないんですが、僕は夜遅くまで撮影して。中河原がそもそも都心から遠くて、しんどいっちゃしんどかったですが、若さですね。当時は32歳でしたから。

 神社の階段で、伊藤かずえさんが白馬に乗って出てくるシーンがあるんですが、僕たちは冬の屋外ロケなのに汗をかかなきゃならない。霧吹きで汗をつけると、寒さで半分凍っちゃって肌に水玉が出ないんです。「じゃ、自分たちで出しましょう」って、宮田恭男さんとウサギ跳びしました。演技でやるより実際にやった方が早い。僕が「お前、いいよな」、宮田さんが「はい」って。ホントに汗が出ましたね。

 昼休みは飯を食いながら、ゲームをしたり遊んだりしていました。時間は長いので。

 飯を食っちゃうと、寒いじゃないですか。暖を取る場所で体が冷えないように、相撲大会をやったり、100メートル競走をやったり、三段跳びをやったりしてました。休み時間はみんなで暴れていましたね。記録さんや助監督さんも。だから休む時間のはずなのに、けっこう疲れましたよ。

 みんなで寒いところにいると、一緒に寒さしのぎです。撮影の合間には毛布を体に巻き付けて、男同士で抱き合ってました。

 だんだん視聴率が上がってきて、シーンも面白くなってくると、みんなのモチベーションも上がってくるんです。次はどんな展開になるかをみんな楽しみにしていて、毎週、新しい台本ができてくると、まっさらなのを持ってきて「あそこのシーン、泣けてこねえ?」なんて、語り合っていました。

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