三浦瑠麗氏、懸念される高額療養費の引き上げに見解「気付かぬうちに保険の安心を奪ってしまおうとする」
国際政治学者の三浦瑠麗氏が7日、自身のX(旧ツイッター)を更新。政府が「高額療養費制度」の負担上限額引き上げ方針について、予定していた8月からの引き上げを見送る方針を固めたと報じられたことを受け、自身の見解を綴った。
石破茂首相は7日の参院予算委員会で、引き上げ方針の見直しについて「患者団体の意見を聞いた上で判断する」と述べた。政府の当初方針は今年8月から27年8月にかけて負担上限額を段階的に引き上げる予定だったが、患者団体などの反発を受けて2月14日に方針の一部を修正し、長期の治療が必要な患者の負担を据え置くとした。さらに同28日には今年8月の引き上げは維持しつつ、26年8月以降の制度設計は今秋までに再検討するとしていた。それから1週間、さらに修正すれば3度目となる。
こうした動きを背景に、三浦氏は「なぜ、高額療養費制度の負担上限額引き上げが間違っているかというと、収入はあるが貯蓄がない現役世代の多くが、まだこの制度を使ったことがないであろうことを見越して、油断して気付かぬうちに、比較的少数の、しかし深刻な病気になってしまった人々から保険の安心を奪ってしまおうとするものだからです。」と指摘した。
さらに、三浦氏は「しかし、現役世代もいつ癌になったり、あるいは切迫早産で子どもの命が脅かされたりするかはわからない。重い病気になってみないと気付かないからといって、また根本的な改革が政治的に困難だからといって、こっそりと命に関わるところから診療抑制を図ろうとするのは、国家としてもっともやってはいけない行為です。それは、現役世代が重い負担をしている『保険』に対する信頼性を掘り崩すことです。」と付け加えた。
三浦氏の投稿に対し、Xユーザーからは「見送りという事は、今回はやらないけど、次は、、、、ということ」「一安心と言いたいが、中止じゃなくて見送りなのか」「単なる選挙対策」といった声が続いた。
(よろず~ニュース編集部)
