【全文】宝塚歌劇団員女性死亡、現役の妹が声明 パワハラは日常「姉が受けたのは悪質で強烈に酷い」

 宝塚歌劇団員の俳優女性(当時25歳)が2023年9月に転落死した問題で、遺族側代理人の川人博弁護士(74)、井上耕史弁護士(51)が27日、都内で会見を開き、歌劇団と親会社・阪急阪神ホールディングス(HD)、阪急電鉄との交渉経過を公表した。

 会見では、女性の妹で現役宝塚歌劇団員俳優の訴えが、井上氏によって読み上げられた。

 川人氏は「妹さんの思いとしては、やっぱり現在も所属している団員としてきっちり意見を、はっきり言いたいという思いが以前からありました。今回は書面による発表ということになりましたけど、遺族の中の一人という面もあり、宝塚の中身をずっと知ってきた人間として、きっちり訴えていきたい」と説明した。以下、妹の声明全文。

  ◆  ◆

 私は遺族として、大切な姉の為、今、宝塚歌劇団に在団している者として想いを述べます。いくら指導という言葉に置き換えようとしても、置き換えられない行為。それがパワハラです。

 劇団員は宝塚歌劇団が作成した【パワーハラスメントは一切行わない】という誓約書にサインしています。

 それにもかからわず、宝塚歌劇団は、日常的にパワハラをしている人が当たり前にいる世界です。

 その世界に今まで在籍してきた私から見ても、姉が受けたパワハラの内容は、そんなレベルとは比べものにならない悪質で強烈に酷い行為です。

 厚生労働省のパワハラの定義を見れば、姉が受けた行為は、パワハラ以外の何ものでもありません。

 宝塚は治外法権の場所ではありません。宝塚だから許される事など一つもないのです。

 劇団は今に至ってもなお、パワハラをおこなった者の言い分のみを聞き、第三者の証言を無視しているのは納得がいきません。

 劇団は、生徒を守ることを大義名分のようにして、パワハラを行った者を擁護していますが、それならば、目撃したパワハラを証言してくれた方々も、姉も同じ生徒ではないのですか。

 そもそも【生徒】という言葉で曖昧にしていますが、パワハラを行った者は、れっきとした社会人であり、宝塚歌劇団は一つの企業です。

 企業として、公平な立場で事実に向き合うべきです。

 スケジュール改革や、各種改善策に取り組んでいるような発表をしていますが、姉の死を軽視し、問題を曖昧化しているとしか思えません。

 これ以上姉と私たち遺族を苦しめないでください。

 姉は体調を崩している訳でも、入院している訳でもありません。

 二度と帰ってきません。

 姉の命の重さを何だと思っているのでしょうか。

 劇団は、「誠意を持って」「真摯に」という言葉を繰り返して、世間にアピールしていますが、実際には、現在も遺族に誠意を持って対応しているとは思えません。

 これ以上無駄に時間を引き伸ばさないでください。

 大切な姉の命に向き合ってください。

  ◆  ◆

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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