蝶野正洋が激白!リング復帰への思い 盟友・武藤敬司の引退試合で最後の相手「迷惑でしかない」けど
プロレスラーの蝶野正洋が19日、ブックファースト新宿店で行われた自身の最新刊『プロレス名勝負とあの事件の裏の裏』(ワニブックス)発売記念イベント取材会に出席した。
武藤敬司、橋本真也、アントニオ猪木といった、自分自身とゆかりの深い選手との試合や、プロレスに関連する事件を回顧する一冊になっている。62歳の誕生日・9月17日に発売したが、「還暦を境にというか、この5、6年が腰の方とか体調がものすごく悪くて。去年ぐらいから体が少し(良くなって)今も歩けるようになりましたし」と腰を含めた体調が良くなっていることや、「今だから、昔を振り返ったらどうなんだろうという、そういいうことっていっぱいあるので」という心境にいたったことから、ワニブックスのオファーに応えたという。
長年、本格的にリングで試合をすることからは遠ざかっているが、「リングに戻るというのが一つ目標になっていて」とも語る。一つのポイントになったのが2023年2月の盟友・武藤敬司の引退試合だった。内藤哲也との試合を終えた武藤から「蝶野!俺と戦え!」呼びかけられ、放送席からリングイン。1分37秒間だけではあったが、STFで武藤を締め上げ、大観衆をわかせた。
脊柱管狭窄症の手術を2021年12月に受けてからの回復途上での出来事だった。「長い距離も歩けないというところでリングの上に上がって。これも迷惑でした。武藤敬司が関わると迷惑でしかないんですけど。(ただ)それが一つリングに上がったっていう自分の中では、苦しかった50後半のところの一回、このまま少しずつ老いていくしかないなという気持ちだったのが、リングに戻るという一つの目標になっていて」と大きな節目になったという。
この日のイベントに入場する際も、杖などはなしで自力で歩いていた。「どういう形になるかわかりませんけど」と笑いつつも、リハビリなどを重ねる日々で、少しずつ上向いている実感もあるという。ただ、蝶野には悩みがある。
「(復帰できた時には)俺とバランスが合うキャリアと年齢の選手が、もうみんな死んでんじゃねえかなと。早めにオレも頑張らねえと、3年、4年したら誰もいなくなってそうな気がして」
「待ってるファンの方はたくさんいらっしゃると思うので」と懸命に話題をまとめる司会者を、黒のカリスマは真顔で見つめ、うなずいていた。
