堺正章 突然の訃報に「頭が混乱している」ケイダッシュ・川村龍夫会長 芸能界の巨星の通夜しめやかに
7月30日に出張先で急逝した大手芸能事務所・ケイダッシュの川村龍夫会長(享年84)の通夜が5日、東京・護国寺で営まれた。芸能界からは堺正章、高橋克典、渡辺謙、郷ひろみ、和田アキ子、内田有紀、小栗旬、藤原紀香、小林幸子ら、スポーツ界からも元プロ野球・清原和博氏、プロレスラーの蝶野正洋らが姿を見せるなど、2500人が参列。数々のトップスターを育て挙げ、日本の芸能界の礎を築いたプロモーターである“親”との別れを惜しんだ。参列後には堺をはじめ多くのタレントが取材に応じ、川村会長への感謝の思いを口にした。
猛暑の中でも2500人を超える業界関係者が列をなし、芸能界の巨星との別れを惜しんだ。祭壇は、ダリア、バラ、ユリ、コチョウランで形作られた白を基調としたシンプルなもの。遺影は、16年6月に千葉・浦安の三社祭で神輿を担ぐ笑顔の写真だった。
会場内外には、1000基の供花が並んだ。マット界にも深く関わった川村会長を示すかのごとく、開式前にはBGMとして、アントニオ猪木さんの入場曲「イノキボンバイエ」が流された。
長らくケイダッシュで仕事をともにしてきた堺は、焼香を終え「頭が混乱している」と第一声。亡くなる1週間前に会ったとして、「元気だった。彼は段々弱っていくタイプではない。張りのある人間でしたから、弱みを見せるのもイヤなタイプで、まだまだ元気にやってもらえるんだろうなと思っていた。電話がかかってきて、相当重い物が頭に落ちてきた衝撃を受けた」と絶句した。
10年前に大阪帰りの川村会長から電話がきたという。「堺。一人で笑うのはもったいないから、一緒に笑ってくれ」。若手マネジャーが新幹線にふんぞり返って座っているのを見て「そういう態度で座っているんじゃない」と喝を入れた所、よく見たら別人。別日には、別の車に乗り込んでしばらく気付かなかったこともあると明かした。
川村会長の思い込みしがちな性格を指摘しながらも「思い込みはすごく大事な事で、この卵は絶対大きな物になる。思い込みで自分を信じ、相手も信じ、伸びていくことをやってきた人。(芸能界は)イメージが大事な世界ですから」と納得の表情。「彼はすごく芸能界に向いている希有な人間。もったいない。もっと新しい人を輝かせて欲しかった」と急逝を悔やみつつ、「ゆっくり休んでくれと言うしかない。日々闘っていましたから」と願った。
