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いかりや長介さんと父の仲は最高だった

 いかりや長介さん(左)と三波伸介(三波家提供)
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 親父の通夜での出来事。たくさんのタレントやテレビ関係者でごった返していた。大勢の弔問客の中から、ひときわオーラの強い人が入ってきた。「いかりや長介さんだ」と思った俺。その迫力ある顔面と突出した下唇がズンズンと俺に近づいてくる。なぜか気おされてしまう。固まった俺の肩にいかりやさんの大きな手が触れる。「オイッ!倅(せがれ)!親父はなんで死んだんだ!」あまりの迫力に俺はなぜか「すいません!」と言ってしまった。そこへ伊東四朗さんが来て長さんに説明してくれた。私も別に謝る必要は無いのだが、訳も分からず謝ってしまった。いかりや長介さんの迫力は相当なものだったのだ。

 70年代のある時期。新人アイドル歌手は、三波伸介かいかりや長介さんが番組で紹介するのがステータスとされていた。いわば、当時のテレビ界の二大巨頭だ。その両雄の仲はと言えば…「最高」だった。付き合いは古く、昭和30年代。かたや新宿のフランス座で大活躍の三波伸介。一方、靖国通りを挟みACBホールでミュージシャンとして大人気のいかりや長介さん。年頃も同じ位。東京下町の出身。話も合う。今では考えられないが、テレビに出始めの時は同じ番組でレギュラーを務めていた。

 加藤茶さんに聞いたことがある。「三波さんと長さんが話をしている時は誰も入れなかった」と。それだけ二人にしか分からない「友愛」があるのだろう。現代、リーダーの資質が問われる話がよくあるが、三波伸介といかりや長介さんくらいリーダーに適した人はいないだろう。

 強烈なパーソナリティーの人間を程よく使い、万人の絶大な人気を得る。気遣いではなく心の配り方が抜群だった二人。両雄ゆえに晩年の共演は少ないが、それでも一緒の時は、今でも忘れられない位、素晴らしかった。オツカレ!

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