「火垂るの墓」など数々の名作残し…高畑勲さんお別れの会で宮崎駿監督も涙

「火垂るの墓」「平成狸合戦ぽんぽこ」「おもひでぽろぽろ」など数々の名作を残したアニメーション映画監督の高畑勲さんが死去しました。お別れの会では盟友・宮崎駿監督ら、多くの人悲しみに暮れました。

公開日:2018.5.15

高畑勲さん死去…盟友・宮崎駿氏もショック

2018年4月7日デイリースポーツ紙面

 「火垂(ほた)るの墓」や「アルプスの少女ハイジ」など数々の名作を手掛けたアニメーション映画監督の高畑勲(たかはた・いさお)さんが5日午前1時19分、肺がんのため都内の病院で死去した。82歳。三重県出身。

高畑勲監督死去…最後までアニメ表現の限界に挑む 現実に光当てた演出

 1985年に宮崎駿監督(77)とスタジオジブリを設立し、二人三脚でヒット作を生み続けた。

高畑勲監督死去…最後までアニメ表現の限界に挑む 現実に光当てた演出

 作品は私たちが生きる社会を反映し、現実に光を当てる演出家だった。盟友宮崎駿監督が空を駆けるファンタジーを目指したのに対し、高畑監督は地に足がついた演出に秀でていた。

高畑勲監督死去…最後までアニメ表現の限界に挑む 現実に光当てた演出
高畑勲監督死去 日本のアニメを世界的文化に昇華 盟友・宮崎駿氏ショック…

 高畑監督は68年、「太陽の王子 ホルスの大冒険」で劇場用長編アニメを初監督。70年代には「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」などのテレビシリーズを演出し、日本アニメの礎を築いた。

高畑勲監督死去 日本のアニメを世界的文化に昇華 盟友・宮崎駿氏ショック…

 84年に宮崎監督の映画「風の谷のナウシカ」をプロデュース。翌年、ともにジブリを設立して以降、数多くのヒット作を生み出した。

高畑勲監督死去 日本のアニメを世界的文化に昇華 盟友・宮崎駿氏ショック…

 野坂昭如さんの小説を自身の監督・脚本で映画化した「火垂るの墓」をはじめ、「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」など、監督作品は国内外で高く評価され、宮崎監督とともに日本のアニメを世界に誇る文化にまで押し上げた。2013年には14年ぶりに監督した「かぐや姫の物語」を公開した。

高畑勲監督死去 日本のアニメを世界的文化に昇華 盟友・宮崎駿氏ショック…

 宮崎監督は盟友の功績にふさわしい旅立ちの場を設ける意思を示した。この日、東京・小金井のジブリに姿を見せなかったが、鈴木プロデューサーが「宮崎駿とも相談し、ジブリとして盛大なお別れの会をとり行い、見送ることにしました」と2人のきずなを表すコメントを発表。

高畑勲監督死去 日本のアニメを世界的文化に昇華 盟友・宮崎駿氏ショック…

広がる悲しみ…追悼放送も

高畑勲監督「火垂るの墓」を日本テレビ系で追悼放送 13日に

 日本テレビは6日、世界的なアニメ映画監督の高畑勲さんが5日に肺がんのため82歳で死去したことを受け、13日午後9時から高畑監督の代表作の一つ「火垂るの墓」(1988年)を同局系「金曜ロードSHOW!」枠で追悼放送することを発表した。

高畑勲監督「火垂るの墓」を日本テレビ系で追悼放送 13日に

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