【上田まりえ 24】卒業といえば“安堵”です

 春は別れの季節。まさに今、全国各地で卒業式が行われています。誰もが必ず経験する卒業式、みなさんはどんな思い出がありますか?そして、“卒業”と聞いてどんな言葉を思い浮かべますか?別れ、寂しい、悲しい、旅立ち、感動、未来への希望…人生の1つの区切りとなり、分岐点でもある“卒業”には、きっと十人十色の思い出や感情があるのではないかと思います。

 私の場合、卒業といえば“安堵(あんど)”です。実は、小中学校時代、定期的にいじめのターゲットになっていて、一時は不登校気味になっていたこともありました。自分で自分の進路を選び取ることができる高校生活に対して小学校1年生の時からものすごく憧れを持っていたし、1日も早く高校生になりたいと思って9年間過ごしてきました。

 「東京の大学に進んで、東京で仕事をして、東京で暮らすんだ!」という未来を描いたのも、このときからです。小学校も、中学校も、卒業式の日に寂しさを感じるのではなく、ホッとしている自分がいることが悲しかったなぁ。校歌を歌いながら涙を流す同級生の姿を見て、うらやましいと思っていました。

 高校卒業時に感じた安堵は、なんとか浪人生活を免れ、進学が決まったことに対するもの。そういえば、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と卒業式を5回経験した中で、唯一涙が流れたのは高校の校歌を歌っているときでした。泣くつもりなんてなかったのに、ポロポロとほおを伝ったのは、「東京で頑張るんだ!」という決意の涙。生まれ育った故郷・鳥取に戻ってくることはきっとないのだろうという覚悟の涙でもありました。

 大学のときに感じたのは、「無事に単位を取ることができて良かった…!」という安堵。ミスのないよう慎重に科目を決め、きちんと履修していたものの、卒業が確定するまではそわそわして落ち着かない日々を過ごしていました。日本テレビに内定したとき、人事の方から何度も確認されましたからね。

 気がつけば、大学を卒業してから8年が経ちました。自分の中では高校の卒業式がつい最近のことのように感じているのに…時の流れって恐ろしい!!そうそう、アナウンサーやタレントにも“番組の卒業”というものがあり、大人になった今も数え切れないほどの卒業を経験してきました。その話は、また今度にでも…。

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