松本利夫51歳「僕は誤解していた」 障害者野球チーム映画を通じて感じた学びと「青春」
俳優の松本利夫(51)が映画「4アウト -もう一度、プレイボール-」(6日公開)で人生観を変えた。身体障害者野球チーム創設の実話を基にした物語で、松本は聴覚障害を持つ泉邦衛役で出演。感音難聴の聞こえ方や話し方を研究し、スクリーンに投影した。2015年12月でパフォーマーを勇退したが、今年4月にEXILE MATSUとしてグループに合流。11、12月にはドーム公演が待機しており、表現者として充実の日々を過ごしている。
今作への出演は、20年の俳優人生において挑戦だった。障害者野球チームが題材で、聴覚障害がある役どころ。聴覚が健常な松本にとって、難聴者を演じることは大きなハードルだった。
「舌っ足らずというと語弊があるけど、いかに感じを出しながら、セリフとしても聞こえるかというのがすごく難しかった。セリフが聞こえすぎても違うし、聞こえなさすぎても違う。映像をいただいて、いろんな方のしゃべり方やトーンを学んで演じていました」
障害を抱える役は初挑戦。今作では、野球チームの一員として障害者のキャストがオーディションで参加した。キャストとの会話で障害について触れて良いのか分からず、最初は構えたというが、心配は無用だった。
「障害に触れて良いのか分からなかったけど、向こうから来てくれてみんなオープンだった。障害に負けてない。『障害あるけどなにか?』という感じで接してくれるので、僕も普通に接した。僕は誤解していた。障害があってもこんなに明るいんだ、力強いんだと。学ぶことが多かった」
野球未経験のため、キャッチボールから練習を重ねた。実際に身体障害者野球チームが集まった俳優陣だけに「めちゃくちゃうまいんですよ。僕なんかは歯が立たない」と苦笑い。カメラが回っていない裏側でも大きな刺激を受け、「ものすごく青春でした。泊まり込みでロケをして、始まる前にキャッチボール。この感じがいいなって。51歳になりましたが、この年になって青春を感じました」とはにかんだ。
ステージでも青春を再体験している。EXILEを勇退したが、4月にパフォーマーとしてカムバック。本番に向けて4カ月で体作りを行い、ドームに立って「すごく楽しかったし、案外いけるなって。当時は50歳。50歳でもこんなに踊れた。何歳でも何でもできるんだって」と自身に新たな可能性を感じている。
松本は指定難病「ベーチェット病」と向き合いながら、数々のステージに立ってきた。「僕も難病を持っているけど、難病の方からお手紙をいただくことがある。自分が頑張ることによって、こんなにも多くの方に刺さっているのかと、パワーをもらっている。自分には自分の役目がある。人生はいくらでも挑戦できる」。自分に限界を作らず、前に前に突き進む。
◆松本利夫(まつもと・としお) 1975年5月27日生まれ、神奈川県出身。ダンスチームでの活動を経て99年、J Soul Brothers結成。2001年からEXILEとして活動し、オリジナルメンバーとしてグループをけん引。07年、俳優デビュー。15年をもって、オリジナルメンバーのÜSA、MAKIDAIとともにパフォーマーとしての活動を引退。今年4月にEXILEに合流しステージに帰還。11月、12月のドーム公演に出演する。
