【ヤマヒロのぴかッと金曜日】つまらない、本当につまらない、税金を脅しの材料に使うような人間が国の大臣だなんて
臨時国会が始まった。新しい顔ぶれで颯爽と臨むハズが…。これほど出鼻をくじかれる例も珍しい。
このままでは消費税減税や議員定数削減といった重要議題に入れない(もっとも定数削減はする必要もないので審議未了、廃案で結構だが)。さらには、内閣支持率に大きく影響を及ぼすのは間違いない。どう考えてもこのままでは避けて通れない問題なのに、政権に傷が付くのがよほどイヤなのか。それとも『私の大事なヤナちゃん』だから、何としても守りたいのか…。
選挙で敵方についた首長の自治体の道路予算を削るよう働きかけた疑いのある簗和生農林水産相(以下、ヤナちゃん)に向けられた反感は、権力者の思惑と相反して日に日に強まっている。納得のいく説明ができない以上、必然である。
自民党栃木支部の会合で「那須烏山市と那珂川町の26年度道路予算は大幅にカットした」とのヤナちゃん発言は“高揚感から少し誇張した表現”になっただけで実際には働きかけはしてないんだ、と。じゃあ『嘘つき大臣』だ。
ヤナちゃんは衆院選の街頭演説でも同じ意味のことを口にしていた。白昼堂々と予算をエサに有権者を脅していたようにしか聞こえない。当然こんな脅しは効くはずもなく小選挙区で敗れはしたがしぶとく比例復活したヤナちゃん、よほど腹に据えかねていたのだろう。2012年初当選組の佐々木紀国交副大臣を通じて黒田官房長(共に当時)に、支援しなかった2市町への予算配分額についてのみ聞いたという。「地元でそういう問い合わせがあったので聞いた」(今度は“地元”か。地元のダレ?)
明確な意図や目的もなくわざわざ問い合わせをして何の意味があるのだろうか。
川俣純子那須烏山市長が指摘するように、暗に予算減額の圧力を掛け、忖度を強要したのではないかと考えるのが自然だろう。結果として、支援しなかった2市町は大幅に減額され、ヤナちゃんを応援した2市町は増額だった。減額した具体的な理由は明らかにしていない。
さらに国交省の調査結果に不信感が広がる。会見で国交省職員は「(黒田官房長は)細かいメモもなく『はっきり覚えていない』。働きかけや圧力を受けたことはなかったと『思う』とのことです」と、なんとも歯切れの悪い答えに終始した。
会見はさらに続き「当時の面談記録は残しておりません!」(おいおい、自民党の筆頭副幹事長と省の幹部の面談だよ。記録を残さないバカな官僚がいるわけないだろ。子供の使いじゃあるまいし、誰が納得するんだ)。今度は国交省に圧力がかかってるのかな?ヤナちゃん、また何かした?ひょっとしてもっと上の方から?(あーッ、すべてを疑いの目で見てしまってる。ま、仕方ないか)
真実はただ一つしかない。残念ながら、その真実がうやむやにされてしまうこともある。権力を振りかざしさえすればやれないことは何一つないから。だが、ウソをウソで塗り固めても真実の目はごまかされない。
このまま、説明責任を果たすことなくしゃあしゃあと大臣のイスにとどまれると、本人が、いや高市首相までもが思っているとしたらいずれ強烈なしっぺ返しを喰らうことだけは覚悟しておいたほうがいい。
◆山本 浩之(やまもと・ひろゆき)1962年3月16日生まれ。大阪府出身。龍谷大学法学部卒業後、関西テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、情報、報道番組など幅広く活躍するが、2013年に退社。その後はフリーとなり、24年4月からMBSラジオで「ヤマヒロのぴかッとモーニング」(月~金曜日・8~10時)などを担当する。趣味は家庭菜園、ギターなど。
