黒木瞳 日航機墜落事故で死去した宝塚同期・北原遥子さんしのぶ監督作品初上映 「認めたくないっていう自分がいた」思い語る
元宝塚歌劇団の俳優、黒木瞳(65)が21日、奈良市で行われた映画監督の河瀨直美氏(57)がエグゼクティブディレクターを務める「第9回なら国際映画祭2026」で、常間地裕監督(28)との共同監督作品「指飛行機の行方」ワールドプレミア上映後、舞台あいさつを行った。
乗員乗客520人が死亡した1985年の日航機墜落事故で、24歳の若さで遭難した宝塚歌劇団の同期・北原遥子さん(本名・吉田由美子)にささぐ作品。トークショーには映画に出演している北原さんの兄・吉田雅彦さん(68)も登壇した。
黒木は「御巣鷹山にどうしても登れなくて、見たくなくて、認めたくないっていう自分がいた。でも『40年なんだ』ってなった時に、足腰動く時に、体が動く時にやっぱり一度は訪れなきゃいけないっていう思いが勝って、決心しました」と、25年に初めて慰霊のため群馬県の御巣鷹山に登ったことを振り返った。
さらに「登り始めたら、何かやっぱり残しておかなきゃいけないって…事故を風化させちゃいけないっていう思いもありますし、520名の犠牲者、周りのご遺族の方々、そういった思い、声なき声を残したいという思いで、フィルムに残しました」と制作意図を明かした。
常間地監督とともに、25分間の作品を編集した黒木は「『私を泣かせて』『私が泣かないと完成しない』ということを言いながら編集していた」と、5本目の監督作を振り返った。
事故の10日前、北原さんがレッスンで歌った「ラストダンスは私に」を映画のラストシーンで流した黒木は「歌はカセットテープに残っていた。皮肉にも『ラストダンス-』だったっていう…。その歌詞もすごく胸を打たれた。またミュージカルに出ようという気持ちで、レッスンしていたんだと思う。試写の時に同期生に何人か見てもらったんですけど(宝塚の)現役の時より上手になっていた」と語り、北原さんをしのんだ。
