舘ひろし「その言葉を頼りに俳優をやっている気がする」大先輩への感謝明かす

 俳優・舘ひろし(76)が1994年の大ヒット映画「免許がない!」をオマージュした主演映画「免許返納!?」(公開中)で、ドタバタコメディーの主人公を演じた。自身の構想も織り交ぜて完成した作品は、「あぶない刑事」シリーズで共演した柴田恭兵(74)や、所属していた石原プロモーションの大先輩・渡哲也さんのおかげと感謝。デビュー50周年を迎え、今もなお作品作りへ燃やし続ける情熱と、舘プロの若手俳優・黒川想矢(16)へ後継者として託す思いを語った。

 クールに振る舞う刑事作品とはひと味違う姿に、大きな注目が集まっている。取材日は、早朝から映画のプロモーション活動をこなしており、本紙が最後。それでも、疲れた姿も見せず「よろしく」と、見どころを存分に語ってくれた。

 舘が演じるのは、ダンディーさを売りにしながらも、免許返納を受け入れるか否かで慌てふためく映画スター・南条弘役。社会的テーマでもありながら、悲愴感のない内容だ。

 「僕の中で、これはコメディーだと。面白くしようという気持ちはあったので、しゃれた会話も入れたかった。その中で、恭サマに影響を相当受けています。面白かったら、恭サマに感謝したいなと思ってます」。

 あぶない刑事シリーズでコンビを組む柴田の、犯人と格闘しながらも柔らかく心をほぐす姿を参考にした。

 コメディー作品でありながら、アクションシーンにも力を入れるのは舘流でもある。作中でハーレーダビッドソンに乗りながら敵と決闘するシーンは、舘が自ら脚本を変更。当初の刀を持つ演出からショットガンに切り替えた。「『刀じゃ勝てねえんだよ』って直させてもらいました。面白くなったかな」と、クスッと笑わせる内容に仕上げ、手応えを抱いている。

 76歳を迎えても、なぜ輝きを放ち続けられるのか。恩人で、背中を追い続けてきた渡さんの言葉が大きな支えだという。1979年放送の伝説的ドラマ「西部警察 PART1」のオープニング。舘はオートバイに乗り、両手離しで拳銃を撃つという衝撃的な登場だった。

 「『このカットはひろし、お前すごいセクシーだ』と渡さんが言いまして。それがすごく自分の中でうれしかったのを覚えています」。

 1976年の映画デビュー後、数多くの東映映画に出演。当時は意外にも、誰にも褒められたことがなかったという。その中で認めてくれた恩師の言葉。「渡さんに『ひろし、お前には華がある』って言われて。その言葉を頼りに俳優をやっている気がする」と感謝した。

 今作では「舘プロ」の後輩・黒川との映画初共演を果たした。昨年、爆発的ヒットを飛ばした「国宝」に出演し一躍脚光を浴びた黒川に「あいつは気持ちで芝居ができますから。すごい良かった。本当に将来が楽しみ」と目を細める。12歳で舘プロの門をたたき、今は進学校に通う高校生。「勉強も大事なので。俳優って、デビューが遅い方がいいんですよ。お芝居だけやるという偏った人間にならず、いろいろな目の前の物事をいっぱい見て吸収していくことも大事」と成長を願っている。

 今作のテーマにもなっている「免許返納」については「あまり遠出をする自信はないので、そろそろする方がいいかも」とコメント。一方で、作品の出来栄えについては「ネガディブに考えず楽しいコメディーに仕上がっているので、年配の方にも楽しめる映画になっていると思います」と明るく呼びかけた。

 ◆舘ひろし(たち・ひろし)1950年3月31日生まれ。愛知県名古屋市出身。千葉工業大工学部卒。75年にロックバンド「クールス」を結成。76年には映画「暴力教室」で銀幕デビュー。79年からテレビ朝日系ドラマ「西部警察」、86年から日本テレビ系ドラマ「あぶない刑事」に出演。84年にはシングル「泣かないで」がヒットしその年にNHK紅白歌合戦に初出場した。20年には旭日小綬章を受章し21年に「舘プロ」を設立した。

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス