『バカヤロー!』『へたくそ!』な昭和から「いいモノは生まれない」! プロデューサー山崎育三郎のなんでも「OK!」論 ボーイズグループP挑戦中、新たな原石発掘へ
俳優の山崎育三郎(40)が、ボーイズグループオーディション「OK!Diamonds」のプロデューサーとして新たな挑戦に乗り出している。ミュージカル界のプリンスがキャリアのすべてを投入し、原石発掘に挑む新プロジェクト。自らの経験をもとに「全肯定型」を打ち出しているのが特徴。いまなぜプロデュース業に進出したのか-。次世代発掘への覚悟とグループの未来予想図を聞いた。
カメラマンがポーズをお願いすると「OK!」。座りを希望しても「OK!」。景気のいい声が響き渡る。山崎は取材も全肯定型だった。プロデューサーを務めるオーディション名にも込めた「OK」は、自らの経験から発想したという。
「昭和のエンタメ世代で育ってきたので、オーディションでも稽古場でも『バカヤロー!』『へたくそ!帰れ!』って、すごく圧を感じる大人たちの中でやることが苦しかったんですね。そういうところからいいモノは生まれないと思うタイプ。表現する以前の戦いがあったので」
20代で海外の演出家に出会うと「とにかく否定しない」ことに驚いたという。「『OK!OK!あなたらしくそこにいていい』ってことがしっくりきた。自分はそういう場所を作りたいと肯定的なワードをつけました」。時代の空気ともマッチし、象徴的な言葉となっている。
オーディションでは、経験・国籍・年齢の制限を設けず、新たなボーイズグループを模索する。所属事務所・研音とソニー・ミュージックレーベルズがタッグを組んだ大型企画。すでに1次の「歌唱パフォーマンス動画審査」の募集が始まっている。
「構想としては、いろんなジャンルの声をグループに入れて、ミュージカルを凝縮したようなグループにしたい。このグループがミュージカルそのもの、みたいなイメージです」
クラシック、オペラ、ロック、ポップス…さまざまなジャンルの募集があり、ミュージカルやディズニー志向など多種多様。子供から70代まで応募があるという。
「将来的には武道館とか東京ドームでできるようなグループを目指します。その中で個々が帝国劇場や日生劇場でミュージカル俳優として主演する。ミュージカル界にとって起爆剤になるようなグループにしたい」
日本では著名な海外作品のロングラン公演が主流だが、オリジナル作品を生み出し、逆に世界に届けたいとの思いが強い。20代でミュージカル俳優として地盤を固め、30代になると朝ドラ「エール」や大河ドラマ「青天を衝け」などテレビに進出。ミュージカルを世に広めたいとの思いで駆け抜けてきた。
迎えた40代。立ち上げたオーディションは「ひとりじゃ限界があるので、仲間を集めている感覚に近い」と説明する。
「今じゃなきゃダメな気がしていて、50~60歳で『プロデュースやります』と言っても、その時の自分に若い人がついてきてくれるのかとか、そのときの感性も含めて。バリバリやっている今だからこそ、敏感にいろんなことも感じられると思うので」
自身にとっても新たな挑戦だが「いつも思うのは『準備なんか一生できない』ってこと。とにかく一歩踏み出して、少しずつクリアするうちに『ぽく』なってくる」と持論を明かした。「とにかく打席数。まず踏み出す。その一歩の積み重ねで、自分が出来上がっていくだけなんで。覚悟を持って、一歩を踏み出すと輝いちゃうから」。まだ見ぬメンバーたちに呼びかけた。
◆山崎育三郎(やまざき・いくさぶろう)1986年1月18日生まれ。東京都出身。12歳のとき、オーディションで小椋佳企画のミュージカルに主演。20代で目標としていた「レ・ミゼラブル」「モーツァルト!」「ミス・サイゴン」「エリザベート」の4作に出演するなど人気ミュージカルの常連となり、2025年にはオリジナル作品「昭和元禄落語心中」を企画。今年7月に最新アルバム「19BOX ~STAR MAN~」をリリースし、8月から全国ツアーをスタートする。
