長谷川博己 令和に響く眠狂四郎 数々の名優演じたダークヒーローに挑戦「ミステリアスで妖艶は踏襲」「西洋の砂漠のような雰囲気出せたら」

 俳優の長谷川博己(49)が、NHKスペシャル時代劇「眠狂四郎」(総合、24日後10・00)に主演する。大河ドラマ「麒麟がくる」で主役の明智光秀を演じて以来、約5年ぶりとなるNHKドラマで、過去に数々の名優たちが演じてきた、妖艶な雰囲気をまとったダークヒーローへ挑戦。令和に新たな眠狂四郎を作り出した経緯や、日本の時代劇ドラマ発展への思いについて聞いた。

 市川雷蔵、片岡仁左衛門、田村正和…演じた名優の名だけでも役の重みが伝わる。それでも長谷川は出演オファーに「二つ返事で受けさせてもらった」と振り返った。

 「ある俳優さんに『長谷川くん、眠狂四郎みたいな役をやったらいい』と言われたのが(オファーの)3、4カ月前。それでいきなり話が来たから、何か不思議だなと」

 運命的な邂逅。そして心を突き動かした思いがある。昨今は減少した時代劇に「いろいろな方が作ってきた軌跡を、ずっと続けていきたい気持ちがある。ある意味の使命感で、これはやらなきゃと思った」と語った。

 役作りは、武家の母と伴天連(ばてれん)の間に生まれた青い目の剣士の設定に重きを置く原作へ着目。「それを(フォーカスして)やられている人たちが今までいない。そういう風にやるのは全く違う(表現になる)気がした」。異国人の血を継いだために起きる悲劇的な過去。虚無と孤独を抱えるニヒルさを、新たな感覚で際立たせた。

 「ミステリアスで妖艶なイメージは踏襲したいと思った」と、先人たちが表現した造形美は継承。その上で「映画では西部劇を見た。西洋の砂漠のような雰囲気を出せたらいいなと思って」と、独特なアプローチで世界観にはこだわり抜いた。

 少年時代はハリウッド映画に憧れながら、映画館で「座頭市」に触れ、大河ドラマは「黄金の日々」が好きだったと明かす。「子供心に、怖くて怖くてしようがない。そういうものがすごく好きだった」。そうした“骨格”が、令和に響くダークヒーローを生んだ。

 役者の道を歩む中で「大変なところもあるけど、ある種の“型”の中で楽しめる、けれん味のあるものを作れる喜びがある」と時代劇の魅力へ意識が深まる。「体がついていかない。続けるなら、これからも殺陣の稽古は続けていかないと」。そう笑う瞳の奥に“次”への意欲がのぞいた。

  ◇  ◇

 「眠狂四郎」は作家・柴田錬三郎の剣豪小説シリーズが原作。1956年に「週刊新潮」で連載がスタートし、たびたび映像化されてきた。60年代には市川雷蔵主演で映画12作が制作され、雷蔵の代名詞に。70年代には田村正和主演のドラマシリーズが人気を博し、2018年のフジテレビ系「眠狂四郎 The Final」は田村最後の主演作となった。

 ◆長谷川博己(はせがわ・ひろき)1977年3月7日生まれ。東京都出身。2001年に文学座の研究所入座。06年4月に座員昇格し、同年12月に退座した。10年のNHKドラマ「セカンドバージン」でブレーク。主な出演作はドラマ「鈴木先生」「家政婦のミタ」「小さな巨人」「アンチヒーロー」や大河ドラマ「麒麟がくる」、映画「シン・ゴジラ」など。

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