神保彰「同じ気持ちで45年」 Jフュージョン代表ドラマー4・18スペシャルライブ
Jフュージョンを代表するアーティストで世界的なドラマーの神保彰(66)が、1980年にカシオペアのメンバーとしてデビューしてから昨年4月で45周年を迎えたのを記念して、今年元日に45曲入りの4枚組アルバム「34/45」をリリースした。1~3枚目がソロのベスト盤で、4枚目が全曲書き下ろしとなる3年ぶり34枚目のソロアルバムという重量級の作品を放った神保に、45周年の感慨と新作、さらにこの先の未来について聞いた。
神保は45周年について「音楽とドラムが好きだというのは変わっていないし、もっとうまくなりたいなという気持ちも変わっていないし、同じ気持ちでずーっと45年間やってきたような気がしていますね」と笑った。
45年たっても続けている音楽の良さは「気持ちをダイレクトに届けられる」ことだという。
「(音楽は)感覚自体をダイレクトに伝えられる。一種テレパシー的なコミュニケーションのツールとして言葉を超える部分があるんじゃないかなと思っているけど、そこが音楽の素晴らしさじゃないかな」
中でもドラムの魅力について「全ての周波数帯をカバーしているので支配力もすごい。サウンド全体を包み込むような立ち位置にあるので、やりがいがあるし、重大な責任を負っている。ドラマーの存在って、バンド全体のカラーをかなり決定づけるものなんじゃないかな」と力説した。
今作のディスク4、3年ぶりとなったソロアルバムには常連のオズ・ノイやオトマロ・ルイーズ、2024~25年にDREAMS COME TRUEのツアーで神保と再会したギタリストの武藤良明、まだ大学生のマルチサウンドクリエーター、Gaku Kanoがゲスト参加した。中でも目を引くのは「Mid Summer Shuffle」にギターで参加したシティポップの巨人・角松敏生だろう。
1996年に角松がジンサク(神保、櫻井哲夫)のアルバムをプロデュースし、ツアーも回った縁があった。神保は45周年スペシャルライブを4月18日に日本橋三井ホールで開催するにあたって角松に出演をオファーし、快諾を得た。
そこでアルバム参加のオファーを重ね、角松をイメージして書いた曲を送ると、角松はギターを弾いた。神保はギタリスト・角松の特徴を「音の入り際とか音の切れ際にボーカリストならではの歌い方がある。自分が作ったシンセサイザーのラインにギターがうまく絡んでくるような、すごく考えられた、練られた演奏だなと思いましたね」と解説した。
記念ライブでは「現在進行形で関わっているプロジェクト(かつしかトリオ、ピラミッド、ソロ)を全部お聴かせしたい。培ってきたものが全部出せるようなライブにできたら」と燃えている。
刺激を受ける出来事もあった。最も影響を受けたドラマーの一人、スティーヴ・ガッドのセミナーを昨夏に見学。「年齢を超越しているというか、何をやってもスティーヴ・ガッドだし、すごいなと思った。80歳になってもこんな演奏ができるんだとすごく勇気づけられた」という。
自身も「80歳現役を目標にしている」という神保は「今は何をしたらいいのかなと逆算して考える。これからも少しずつ成長していきたい」と、貪欲に語っていた。
◇神保彰(じんぼ・あきら)1959年2月27日生まれ、東京都出身。慶大在学中の80年にカシオペアのメンバーとしてデビュー。89年脱退。その後は櫻井哲夫との「ジンサク」、ビッグバンド「熱帯JAZZ楽団」、ソロ、カシオペア3rdのサポートなどで活躍。2007年、ニューズウィーク誌「世界が尊敬する日本人100人」選出。11年から国立音大ジャズ専修客員教授を12年間勤めた。近年は櫻井、向谷実との「かつしかトリオ」、鳥山雄司との「ピラミッド」でも活動。
