たくろう 21代目M-1王者に! 最終決戦審査員9票中8票で史上最多1万1521組の頂点

 漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2025」の決勝戦が21日、東京・テレビ朝日本社で開催され、結成10年目のたくろうが21代目王者に輝いた。初決勝で史上最多エントリーとなる1万1521組の頂点に立ち、賞金1000万円を獲得。きむらバンド(35)は「漫才をやってきて本当によかった」としみじみ。23、24年は令和ロマンが史上初の2連覇という偉業を成し遂げたが、赤木裕(34)は「来年は出ませーん!」とおちゃめに宣言。大阪では名の知れた2人は、東京進出の可能性についても言及した。

 個性際立つ漫才で頂点をかっさらった。ツッコミのきむらによる“ムチャぶり”に応える、挙動不審でオドオドキャラのボケ担当・赤木。ネタなのかアドリブなのか判別不能なボケのオンパレードに、会場は一瞬でくぎ付けとなった。

 ファーストステージでは9人の審査体制では歴代最高得点の870点をたたき出したエバースに次いで、861点で2位に。最終決戦では3番手で、圧巻の“たくろうワールド”全開のネタを披露し、審査員9人中8人の票を獲得。アンタッチャブル・柴田英嗣(50)は「2本目は100点をつけていいくらい面白かった」と大絶賛だった。

 トロフィーを手に喜びをかみしめたきむらは「何くらいうれしいか例え、いいですか」とネタ同様に赤木にムチャぶり。赤木はやはり「えー」と戸惑いながら「初めて使ったトイレのウォシュレットがちょうどよかった時」と回答し、優勝コメントでも沸かせた。

 2018年に準決勝に進出して以来、最高でも準々決勝止まりと、思うように結果が出ず、苦労の7年を経験した。それでもきむらは「優勝させていただいてるから言えるけど、“いる7年”だった」と実感を込めた。

 漫才のスタイルは変えず、自分たちの笑いを磨き上げてきた。勝因について、きむらは苦労をした故の「開き直りがあった」ときっぱり。「自分らに合うように諦めていった。手の出せない設定はやらないし、エッジが効いて無くてもとにかく笑ってもらえればいいじゃないかと思えた」と等身大の漫才を追究した。

 関西勢の優勝は19年のミルクボーイ以来。M-1で結果が出た関西コンビは東京進出することが多いが、その可能性について考えは固まっていない様子ながら、赤木は「今行かなきゃいつ行くんだっていう気持ちもある」と分岐点であることを自覚。現時点で「50:50」と半々と説明した。きむらは、去年までは東京進出の願望がなかったことを明かし「多分いっぱい大人としゃべらないといけない。大人と相談します」と笑顔で語った。

 ◆たくろう ボケの赤木裕(あかぎ・ゆう=1991年10月24日生まれ。滋賀県大津市出身)と、ツッコミのきむらバンド(1990年1月28日生まれ。愛媛県松山市出身)によるコンビ。NSC36期のきむらが37期の赤木を誘い、2016年3月に結成。M-1グランプリには同年度から出場しており、18年には初の準決勝進出を果たしたが、その後は準々決勝突破はならなかった。今年は7年ぶりの準決勝進出から、一気に頂点に上り詰めた。コンビ名の由来は、きむらが俳優・木村拓哉の大ファンで「たく」を、赤木が元プロ野球選手・イチローの大ファンで「ろう」を取って決めた。

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