咲耶 母・広田レオナに背中押されR18+作品熱演「役と作品がしんどければしんどいほど燃えるんですよ」

 ポーズをとる咲耶(撮影・園田高夫)
 Ⓒ2025「星と月は天の穴」製作委員会
2枚

 俳優の咲耶(25)が、映画「星と月は天の穴」(19日公開)で大胆なぬれ場に挑んでいる。作家・吉行淳之介氏の同名小説をモノクロで映像化した、純文学の薫り漂うR18+指定作品。主演の綾野剛(43)演じる小説家の相手役を務めたニューヒロインは「ずっと自分が純文学の登場人物になりたかった」と笑う。父は吹越満、母は広田レオナ。過激なシーンがあるが、広田からは「咲耶のカラダは今が一番きれいなんだから今のうちに出しちゃいなさい」と背中を押されたという。

 落ち着いた声のトーンにアンニュイな雰囲気で大人びて見える。ハードなぬれ場に挑戦したが「精神的な負担は何もなくて、ただただ楽しかった」と屈託がなかった。

 相手役は百戦錬磨の綾野。クランクインの日に言われた言葉が忘れられないという。「クランクインの日に出会うシーンを撮ったんですけど、ものすごく不安で。でも、綾野さんが『咲耶さんはカメラテストの時から純文学の雰囲気、時代のムードをすでにまとっているから大丈夫だよ』と言ってくださったんです」。綾野は母・広田の主演作「エンドレス・ワルツ」の大ファンだとも明かし「この作品を僕たちにとっての『エンドレス・ワルツ』にしよう」と心強かった。

 俳優の両親を持ち、ずっと芸能界に憧れを抱いていたが、許されなかった。「母親も自分がその職業をやっているので思うことがあったみたいですし、いわゆる二世になっちゃうので風当たりも強い。客観的に世に出しても大丈夫って思うまでは出さないっていうプロの目線だったと思います」。高校卒業後はテクノDJをしながらアルバイト。コロナ禍となる中、広田が2021年に肺がんの手術を受けた。

 「精神的に参ってしまって、ご飯が全然食べられない。2カ月で9キロくらい痩せちゃったんです。そしたら、母が『痩せたらキレイになったから女優やれば』って」

 22年に広田が監督する映画「粛々のモリ」で初めて演技に挑戦。母が「人様の子にこんな役やらせられない」と言うほどの追い込まれる役で「本当に精神的に厳しいシーンのときは、5、6時間ずっと号泣してました。泣きっぱなし」といきなりの試練だった。

 「役と作品がしんどければしんどいほど燃えるんですよ。今回の映画(「星と月は-」)も捉え方によってはハードですけど…」。そう話すと少し間をあけ「楽しかったなぁ」と笑った。

 ◇咲耶(さくや)2000年4月11日生まれ。東京都出身。17年の映画「お江戸のキャンディー2」で俳優デビュー。主な出演作はドラマ「笑うマトリョーシカ」、映画「桐島です」など。初演技となった映画「粛々のモリ」は26年以降の公開を予定。公式プロフィールの特技欄には母・広田が「文豪」と書いており、学生時代に作文が職員室で回し読みされたことが由来。父・吹越にも「お前は作家になれ」と言われていたという。

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