仲代達矢さん 語っていた将来を担う役者のあり方「今のテレビの時代劇には黒澤監督が生きてらしたら」

 映画「人間の條件」や黒沢明監督の「影武者」などに主演し、主宰する「無名塾」で後進を育てた俳優で文化勲章受章者の仲代達矢(なかだい・たつや、本名元久=もとひさ)さんが肺炎のため死去したことが11日、「無名塾」の公式ホームページで発表された。92歳。東京都出身。娘で歌手・仲代奈緒がみとった。5~6月に石川・能登での復興公演舞台で反戦劇「肝っ玉おっ母と子供たち」への出演が最後だった。通夜・告別式は近親者のみで行い、お別れの会などの予定はないという。

 仲代さんは2013年4月29日に掲載されたデイリースポーツのインタビュー企画「いま、この人。」に登場。時代劇や将来を担う役者のあり方などを憂慮していた。

 時代劇を「チャンバラが世界に類のないもので、日本の象徴だと思うんです」と位置づけた仲代さん。取り巻く状況について「俳優も含めて、次の世代につなげる人たちがだんだんいなくなっています。今のテレビの時代劇には、黒澤監督が生きてらしたら、怒鳴りつけるでしょうね」と語った。

 インタビュー中では、役者の育成論にも言及。「今の子たちは、生まれた時からテレビがあるもんですから。舞台では食えないんですけど、ウチは舞台をやる。舞台をちゃんとできれば、あと適応できるってことを言ってます」と抱く信念を明かしていた。

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