【山田美保子のミホコは見ていた!】働き者、羽鳥慎一の好感度
「24時間テレビ48-愛は地球を救う-」(日本テレビ系)最大の功労者はチャリティーマラソンランナー、SUPER EIGHT横山裕で視聴者の皆さんの意見は一致しているだろうが、筆者は次に羽鳥慎一の名前を挙げたい。
15年連続で総合司会を務める羽鳥は、今回もチャリTシャツ姿でロケにも出ていたし、番宣も担当。古巣の後輩、水卜麻美アナのみ「ミトちゃん」呼びだが、他の出演者には“さんづけ”。有名無名問わず共演者をリスペクトしながら進行し、必要に応じたフォローやツッコミは視聴者の心をほっこりさせ続けた。フリーになって14年だが、タレントぶることはなく“私が私が”という言動も皆無。万年青年のようなルックスでオッサンっぽさがないので若年層や女性視聴者にも好かれる。
筆者は彼が新人アナ時代、「ズームイン!!サタデー」の構成作家に名を連ねていたのだが、決して大袈裟ではなく当時と印象が変わっていない。どんな場面でも“上から目線”にならず、アナウンサーとしての役割を一瞬たりとも忘れない羽鳥。
恐らく唯一の趣味が仕事なのだろう。「仕事なくなったら死ぬって占いの人に言われたことがあるんですよ」なる告白には多くの関係者や共演者が深く頷いているところだ。
2024年の「好きな男性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)では通算8度目となる首位を獲得。なぜか飛び飛びで選出されているので“殿堂入り”していないのもある意味ラッキーだ。
「24時間テレビ」明けの9月1日も冠番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に通常出演。疲労感や睡眠不足を観る者に感じさせなかったのだから恐れ入る。
同番組は年間平均視聴率がNHKと民放の同時間帯で5年連続1位。民放では8年連続で1位だ。
玉川徹氏を始め個性派のコメンテーターの特徴を熟知し、各々を人気者に仕立てれば、Z世代の松岡朱里アナや、キャラ立ちな気象予報士・片岡信和の活かし方も理解し、あっと言う間にファミリーに仲間入りさせるのだ。テレビに不慣れな解説者のサポートも絶妙だし、すぐにキャラを開花させるワザも身に着けている。
常に穏やかに進行していく羽鳥が同番組で珍しく怒りを露わにしたのは2023年、「24時間テレビ」に関する寄付金などの横領が明らかになったとき。同番組への彼の愛情と責任を垣間見た瞬間だった。
仕事が大好きな働き者、羽鳥慎一の好感度は今夏、さらに上昇した。彼の“プロ仕事”を見続けたい。
