吉永小百合 丸の内TOEI グランドフィナーレにサプライズ登場「素敵な劇場がなくなってしまうことはつらいです」

 東映最後の直営館、東京・丸の内TOEIのグランドフィナーレが27日、同所で行われ、65年の歴史に幕を閉じた。最後の上映イベントにサプライズゲストとして俳優・吉永小百合が来場した。

 最後の上映となったこの日は、14年に死去した俳優・高倉健さんと吉永が初共演した映画「動乱」が編成された。紺色のワンピースで登場した吉永は「私が初めて、劇場でごあいさつしたのは、1980年1月15日、この『動乱』の初日でした」とあいさつ冒頭で触れた。

 さらに「私はこの動乱という映画で映画作りの素晴らしさを心から感じました。1979年の冬から撮影が始まって、1年間で、素晴らしい撮影をしました。スタッフの方達も本当に一生懸命で、最後に高倉さんとの2人の刑務所のシーンを撮り終えた時、真夜中だったんですけれども、お食事にスタッフの方達と誘っていただいて健闘をたたえ合いました。その時に私はもう一度、映画の世界でしっかりと仕事をしていこう、映画俳優として頑張ってみようというふうに、思いました。大切な大切な作品です」と思い出を語った。

 この間、コロナ禍や震災もあり、悔しい思い出も残したといい「一番、つらかったのは『いのちの停車場』の時にコロナ禍になってしまい、この東京では劇場で映画を上映してはいけないということが言われました。本当に悔しかったです。映画館では飛沫(ひまつ)は飛びません、スクリーンからは飛沫(ひまつ)は飛びませんと私は過激なことを申し上げましたけれども、皆さんが落ち着いてから20本の映画のご挨拶をこちらで、やらせていただいたということを覚えております」としみじみと振り返った。

 丸の内TOEIの映画館の後方で、一般客にまぎれ、映画ファンの反応を観察していたことがあったと明かし「この劇場で見たことを今でも忘れられません。本当に素敵な劇場でしたし、なくなってしまうことはつらいです。ここで働いていらした皆さまにも、心からお礼を申し上げたいと思います」と感謝の思いを告げた。

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