フジ株主総会ドキュメント“祭り”に3364人が出席 異例4時間半の開催 堀江貴文氏も会場入り
フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)は25日、東京・有明アリーナで定時株主総会を開いた。元タレント中居正広氏(52)による「性暴力」への不適切な対応から生じた経営の混乱を立て直すため、社長に昇格予定の清水賢治専務ら計11人が取締役に就くとするHD側の新体制案を承認。総会は約4時間半に及び、出席株主数は昨年から約20倍増となったが、総会は大きく荒れることなく、まずは順調に“再出発”の第一歩を刻んだ。
午前10時からスタートした株主総会には3364人が出席した。時折激しい雨が降る悪条件の中でも、株主は続々と集結。株主総会としては異例の長さとなる4時間半にわたって行われた。
午前8時からの開場前には、約100人が列を形成。先頭は1月から株を保有する地方から来た60代の男性で、午前5時30分ごろから並んだという。「たぶん混むんじゃないかと思った」と注目の高さを考慮したといい、一連の騒動については「昔のことだからよくわからないが、そういう事もあったんだなと、ちょっと複雑」と胸の内を語った。
開始直前の9時55分には実業家の堀江貴文氏が会場入りし、約2時間半で退出した。株主総会では「認定放送持ち株会社であり続けるのか」と質問し、「いろんな選択肢は検討するみたいなことを言っていました」。さらに、「今日、日枝さん来てなかったよね。普通来るんだけどね、今日で退任するんだからね」とチクリ。「でももう出にくいのかもしれないですよね」と私見も述べた。
総会では、中居氏に関する質問は「N氏」と名を伏せて聞かれたという。今年から株を保持する40代の女性は、フジ側が中居氏への「賠償請求」について「『検討していきます』と答えていました」と明かした。
この日の株主総会に出席するために株を購入し、その後売却したという40代男性は「ここにいる8割以上はやじ馬だと思う」と苦笑い。「清水さんは、めちゃくちゃ人当たりのいいタヌキ」と表現し、「とにかく練習してきたのが分かる。予想されていたことにきっちりと答えていたが、本心は出さないタヌキという感じ」と話した。
株主総会は午後2時30分ごろに終了。異例の長丁場となった“祭り”を終え、株主たちは傘をさしながら帰路に就いた。
