中川翔子 感謝の弔辞「グワシ!サバラ!そして、またね!」楳図かずおさんお別れの会に200人

 昨年10月に88歳で死去した漫画家・楳図かずおさんをしのぶ「楳図かずお サバラ!お別れの会」が28日、楳図さんが長年在住した東京・吉祥寺で開かれ、親交のあったタレントの中川翔子(40)や漫画家の里中満智子氏(77)ら約200人が出席した。今月5日に第1子妊娠を発表した中川は楳図さんに感謝し、生まれてくるわが子にも「もちろんいつか読ませたい」と、楳図作品を与えることを誓った。

 中川は開式前、「翔子」の名は楳図さんの代表作「漂流教室」の主人公・翔からだと明かし、「先生からいただいた『またね!』の言葉をいつも胸に生きて来ました。直接『またね!』って言えない日が来てしまったのが今も信じられない」と、こみ上げる悲しみをこらえるように語った。

 第1子を妊娠中で、この日はウエスト回りに余裕がある服にカカトの低い靴で出席。幼少期に母の蔵書の楳図作品を読んで「イマジネーション、脳みそを育ててくれた時間だと思っていて。いろんな要素が先生の漫画で育っている」といい、「子供時代にそういう怖い、ワクワク、面白い、美しいに触れることが一番大事だと思うので、もちろんいつか読ませたいなという気持ちでいますし、世界中の子供たちに怖い思いをしてほしい」と、生まれてくるわが子にも楳図作品を読ませたいと熱く語った。

 会の祭壇は幅7・2メートル、奥行き2・4メートル、高さ4メートルで2段の台形デザイン。コチョウラン、バラ、ガーベラ、カーネーションなど約7000本の花々が楳図さんのトレードマークである赤白ボーダーをイメージして飾られ、吉祥寺の自宅マンションで撮影された遺影が設置された。

 また、吉祥寺のUMEZZ HOUSEから運ばれたフィギュア、クリスマスツリー、愛用のデスクとイス、普段着、ステージ衣装、ボーダー衣服のコレクション、作曲に使用したキーボードなども展示された。

 中川は弔辞で「人生の節目にいつも先生の物語の中に立っていました。初めてお会いした日、とても優しくしてくださって、帰り際に『またね!』と言ってくれた、その一言が私を何度も救ってくれました。あの言葉があったから何度も立ち上がり、生きてくることができました」と感謝。

 「宝物のような作品と魂をずっとずっと語り継いでいきます。地球が回り続ける限り次の世代へと愛を叫び続けます」と約束し、「心からの感謝と無限のリスペクトを込めて、グワシ!サバラ!そして、またね!」と締めくくった。

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