「御上先生」吉柳咲良がまた難役 摂食障害の女子大生役に思い 寺島しのぶが「台本を読み込む力」絶賛

 カメラに向かって視線を送る吉柳咲良(撮影・高部洋祐)
 カメラに向かって視線を送る吉柳咲良(撮影・高部洋祐)
 吉柳咲良(撮影・高部洋祐)
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 女優の吉柳咲良(20)が舞台「リンス・リピート-そして、再び繰り返す-」(17日~5月6日、東京・紀伊國屋サザンシアター。5月10日~11日、京都劇場)に出演する。史上最年少(当時)の12歳で「ホリプロタレントスカウトキャラバン」グランプリを獲得し、翌年には「10代目ピーターパン」に抜てき。以降も数々の話題作で抜群の存在感を発揮し、ステップアップを重ねる若き実力派が、新たな挑戦を前に思いを語った。

 吉柳が演じるのは、深刻な摂食障害を抱えた女子大生のレイチェル役で、母親役の寺島しのぶらとともに家族のすれ違いや苦悩、再生をリアルに描いていく。

 ドラマ「御上先生」では生理の貧困やヤングケアラー問題などに悩む女子高生を演じており、繊細な役どころが続くが、吉柳は「(舞台は)家族の物語。互いを思いやったり、近い距離だからこそ見えなかったことを考えるきっかけが摂食障害だっただけだと思っています」と指摘する。

 「摂食障害は誰にでもなる可能性があって、身近にあるもの。同様の感覚を知ってる人たちがたくさんいると思うので、そういう人に届くといいなと思っています」

 寺島も絶賛するのが「台本を読み込む力」だ。

 吉柳は「好きなんだと思います。物語をちゃんと見て解釈を深めていくと、なんでここでこのセリフが出てくるのか、理由が見つかった時が一番楽しい。数学の、公式にとらわれずに式を解けた時になるほどって思えた時の感覚。学生の頃から勉強は好きな方だったので。読み込む、考える、答を見つける、みたいなのを繰り返す作業が、多分趣味なんだと思います」と笑顔を見せた。

 舞台は体力勝負でもある。「結構タフなので大丈夫です。ミュージカルとか2回公演やっても、もう1回やりたいってなるくらい」と自負する。

 さらに「球技が苦手なんですけど、バッティングセンターに行くのがすごく好きで。負けず嫌いなので、打てるようになるために野球を見始めました」と明かし、「インスピレーションを受けたいのか、スポーツ選手の、一つのことに打ち込んでいる姿に勇気をもらってます」と、アスリートの生きざまに感銘を受けていることも明かした。

 俳優という職業について「人生で多くの価値観を取り入れるためにすごく有意義な場所。人との関わりの中で相手が何を思っているとか、言葉の節々から出る性格などが、この仕事を始めてから分かるようになった気がします」と自己分析。

 「やっぱり考えれば考えるほど、それを生かせる仕事。基本的に何も考えてない時間が365日ないです」。二十歳とは思えない大人びた“想像力”を武器に、これからも走り続ける。

 ◇吉柳咲良(きりゅう・さくら) 2004年4月22日生まれ、栃木県出身。16年、「ホリプロタレントスカウトキャラバン」グランプリ。17年、ミュージカル「ピーターパン」で女優デビュー。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」、TBS日曜劇場「御上先生」などに出演。3月公開の映画「白雪姫」プレミアム吹替版では主人公の声と劇中歌を担当。テレビ朝日系「ミュージックステーション」でも美声を披露した。特技はヒップホップダンス。身長154センチ。血液型B。

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