【山田美保子のミホコは見ていた!】みのもんたさん「お別れの会」がなくても…

 1日未明に亡くなったみのもんたさん(本名・御法川法男、享年80)の通夜と告別式が、3日、4日に家族葬で行われた。みのさんが会長を務める水道メーター会社「株式会社ニッコク」からは、供花や供物の辞退と「お別れの会なども行う予定はございません」との報告があり、仕事関係者や共演者は、みのさんへの感謝と共に、それぞれの場所から手を合わせた。

 新型コロナウイルス禍以降、家族葬という名の小さな葬儀が増え、芸能界でも「お別れの会」を開催しないケースが目立つようになった。御家族や故人の希望なのだから外野がとやかく言う話でもないのだが、こと、みのさんについては、誰かに何かをしてあげるのは得意中の得意だったけれど、その逆は苦手だったのかもしれないと思う。パーキンソン病を発症したことが仕事をセーブする大きな理由だったろうが、みのさんは「フェードアウト」というスタイルで我々の前から静かに旅立たれた。

 スポーツ紙ではベテラン記者が追悼文を書き綴った。みのさん主催の「もんた会」のメンバーたちである。マスコミだけではなく、番組スタッフらも集めて飲んだり食べたりする会で、もちろん毎回みのさんの奢り。これ以外にも各レギュラー番組の共演者やスタッフとも頻繁に行っていらしたから、みのさんMCの番組は終了後も集まる機会が多かった。そして出席メンバー全員が、豪快で明るいみのさんとのひとときを心に刻んでいる。

 頭の回転が速く、思ったことを絶妙な表現で短く発する人だったので、都度、人々の心の奥底に刺さり、決して忘れられない言葉になっていった。みのさんを悼む文言中に珠玉の一言が漏れなく入っているのはそのせいだ。

 みのさんが文化放送に入社し、「セイ!ヤング」や「ゲリラでいこう」のパーソナリティーを務めた当時、小学生ながらいわゆるハガキ職人をしていた筆者にも、みのさんは様々な声をかけてくれた。もっとも多く言ってもらったのは「頑張ってるねぇ」「見てるよ~」だろうか。その言葉に背中を押してもらいながら長く仕事を続けられている。

 みのさんに育ててもらったアナウンサーやタレント、鍛えてもらったスタッフらは「お別れの会」がないことを残念に感じているかもしれない。筆者もその一人だが、みのさんが繋いでくれた縁を辿りながら、これから随所で偲ぶ会が行われるに違いない。みのもんたさん、ありがとうございました。合掌そして献杯。

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