酒井法子、東日本大震災から13年の被災地・気仙沼を訪問 サイレンの音に「胸をキューッとつかまれる思い」

 歌手・俳優の酒井法子(53)が11日、東日本大震災から13年目を迎えた宮城県気仙沼市を訪問。地震が発生した午後2時46分には、サイレンの音が響く中で被災者に黙とうをささげた。

 酒井は今年1月17日、神戸市で行われた阪神淡路大震災の復興祈念イベントに参加。そのイベントに、13年前に気仙沼で被災して家族5人を失った会社経営者の千葉清英氏も参加しており、会場で出会った。

 千葉氏は震災で多くを失いながら、家族で1人残った長男のために、気仙沼市内にバッティングセンターを開業。そのストーリーをまとめた著書「天国にとどけ! ホームラン」(小学館刊)を読んだ酒井が千葉氏の生き方に感銘を受け、開業10周年を迎える今年のタイミングで訪問する運びとなった。

 この日はまず気仙沼市役所を訪れ、菅原茂市長と面会。大きな被害を受けた気仙沼の街の、当時の様子や現状を学んだ。その後、高台にある復興祈念公園で現在の街を眺めながら復興モニュメントに触れ、当時の被害状況への思いを新たに。さらに千葉氏が経営するバッティングセンターを訪れ、「3・11」の数字状に並べられた鎮魂のキャンドルに火をともした。

 酒井は涙を浮かべながら「サイレンの音を聞いたときに、胸をキューッとつかまれるような思いでした」と真剣な表情。「『忘れないよ』『いつも思ってるよ』っていう人がそばにいてくれるというのは、何て幸せなことなんだろうって、生きていける毎日が当たり前じゃないんだって感じました」と言葉を絞り出した。

 初めて訪れた気仙沼の印象を「街も整っていて、すごい復興だなと。普通に皆さんが日常を送ってらっしゃるという、13年という月日はやはりすごいんだなと感じました」と酒井。1月1日に被災した石川県ではラジオのレギュラー番組を持っているだけに復興への道が始まったばかりの能登へ向け「この街の姿も『希望』だなと。何か学べることないかなと思って拝見しました」と話した。

 さらに「市長さんもおっしゃってましたが、『あの日に戻る』っていう感覚…。13年たったとしてもかわらない思いがあって、どんなに復興しても3月11日が来れば『あの日』になってしまう。それはその場にいなかった私でも思いました」と力説。「風化させてはいけないし、気仙沼の皆さんたちの『忘れて欲しくない』という心の叫び。やっぱり人は支え合いなんだなって思いますし、私が言うのはおこがましいですが、こういう仕事をさせてもらっている身として、感じたもの、見たものを広く皆さまにお伝えできたら」と使命感も語った。

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