爆風スランプ 26年ぶり新曲 デビュー40周年 節目で再始動 還暦超え『生きがい』表現

 デビュー40周年に活動再開をする爆風スランプ。(左から)バーベQ和佐田、サンプラザ中野くん、パッパラー河合、ファンキー末吉
 1992年当時の爆風スランプ
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 1999年から活動休止中のロックバンド・爆風スランプが25年ぶりに再始動することが29日、分かった。デビュー40周年の節目を迎え、ボーカルのサンプラザ中野くん(63)の呼びかけをきっかけにメンバー4人が再集結。「IKIGAI」をテーマとした26年ぶりの新曲リリースに加え、10月にはライブツアーを開催することも決定した。このほどデイリースポーツの取材に応じたメンバーが、再始動へとかける思いを語った。

 止まっていた時計の針が動き出す。再集結を呼びかけた中野くんは、その経緯を「40周年なんでやりたいなと。いろいろあって活動休止となっていたけど、爆風スランプは良いバンドでもったいないからやろうって」。この声にメンバーも賛同し、ファンキー末吉(64)は「大歓迎」、パッパラー河合(63)は「『銀婚式』『金婚式』みたいなもん。ずっと待っている人もいるわけだから応えないと」、バーベQ和佐田(64)は「とにかく4人そろったのが心からうれしい」と続けた。

 再始動の目玉は「暖かい日々」(98年)以来、26年ぶりの新曲とライブツアー。兵庫、東京公演には末吉が現在の拠点・中国でドラムを務める「BuYi(ブイ)」も参加予定で、日中友好もテーマとなる。

 新曲のキーワードは「IKIGAI(生きがい)」と決めた。中野くんは「日本人が普段使っている『生きがい』が、ワールドワイド化しているのを知って『いい言葉だなぁ』と。でも最近日本では使われていないんじゃないかな。みんな何のために生きているんだろうって」。そして「俺の中では『Runner』や『旅人よ』に続くような楽曲イメージを持っています」と力を込めた。

 再始動に際し、アルバム「アジポン」が発売された92年当時の写真を再現した新たなアーティスト写真も公開された。89年に加入した和佐田は「活動より休止期間の方が長かったので、また動き出せるのはすごいこと。また集まって奇跡の続きをできれば」。その準備は着々と整いつつある。

 40周年の爆風スランプが今、表現したいものとは。中野くんは「あなたの生きがいは何ですかって。お金だけではなく、何かが心の中にないと、これ以上前に進めない時代。そんなことをファンや日本人に投げかけている」。元メンバーで18年に交通事故に遭い、現在も意識がない江川ほーじんの名も挙げ「彼の中にも何か生にしがみつくもの、生にしがみつかせているものがあるのではないか。それも表現できれば」。全員が還暦を超えてなお力強く。爆風スランプが再び走り出す。

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