ジャニーズ事務所の社外取締役に７月１日付で就任する、プロ野球・日本ハムの元選手・コーチで３月のＷＢＣで侍ジャパンのヘッドコーチを務めた白井一幸氏が２７日、事務所を通じ談話を発表した。談話の全文は以下の通り。

　　◇　　◇

　エンタテインメントの世界とは縁遠い私への『ゼロからのチームづくりに力を貸してほしい』とのオファーには、私が力になれるかどうかは悩みました。しかしジュリー社長の熱意と、逃げることなく過去にしっかりと向き合い、責任を背負い続ける覚悟を感じ、できるかどうかではなく、やるかどうかの方が大切だと判断してお引き受けすることにいたしました。

　私のような野球人も含め、誰もがその名を知っているジャニーズというブランドがどうなっていくべきかを考えることは、厳しい目も注がれる中で、難しい仕事ではあります。そのためにも関わる以上は、今後ファンの皆様が安心して応援でき、タレントが誇りを持って活動できるジャニーズになるよう全力を尽くしていきます。

　私が長年野球界や企業研修講師として培った経験を出し惜しみすることなく、そしてさまざまな意味で、人がより輝く場所が生まれるサポートができればと考えています

　　◇　　◇

　白井氏は１９８３年ドラフト１位で日本ハムに入団し、俊足巧打の二塁手として活躍。現役引退後は、日本ハム、ＤｅＮＡなどでコーチを歴任。米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手（２７）の日本ハム時代の恩師としても知られ、ＷＢＣではヘッドコーチとして侍ジャパンの世界一に貢献した。そのコーチング理論には定評があり、各企業との提携や大学、スポーツ界などの人材育成、チームビルディングなどをテーマに研修を実施。現在は北海道医療大学客員教授を務めている。

　ジャニーズ事務所は、ジャニー喜多川前社長（２０１９年死去）による性加害問題を受け、「心のケア相談窓口の開設」「外部専門家による再発防止特別チームの設置」「社外取締役の就任」を２６日に発表した。