原尞さん死去 76歳、ハードボイルド小説の名手で直木賞作家

 ハードボイルド小説の名手で直木賞作家の原尞(はら・りょう、本名孝=たかし)さんが4日夜、福岡県内の病院で死去していたことが10日、分かった。76歳。佐賀県鳥栖市出身。葬儀は家族葬で行った。全著作を発売している早川書房が公式サイトで公表した。

 原さんは1946年生まれ。九州大学卒業。70年代はフリージャズのピアニストとして活躍した。

 88年、私立探偵・沢崎が主人公の長篇小説「そして夜は甦る」で作家デビュー。89年、第2作「私が殺した少女」で第102回直木賞を受賞した。レイモンド・チャンドラーの影響を受けた作風で人気を獲得し、日本を代表するハードボイルド作家の1人となった。

 沢崎シリーズは「さらば長き眠り」(95年)、「愚か者死すべし」(2004年)と続き、18年の第5作「それまでの明日」が遺作となった。その他の著書に短篇集「天使たちの探偵」(90年)、エッセイ集「ミステリオーソ」、「ハードボイルド」(いずれも05年)がある。

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