藤井聡太王将「スコアのことを考えても仕方ない」 朝日杯V中1日で王将戦防衛王手かかる大一番も

 前日検分を行った藤井聡太王将=日本将棋連盟提供
 前日検分を行った藤井聡太王将(右)と羽生善治九段(日本将棋連盟提供)
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 将棋の藤井聡太王将(20=竜王、王位、叡王、棋聖との五冠)が羽生善治九段(52)の挑戦を受ける第72期王将戦七番勝負第5局が25、26日、島根県大田市「さんべ荘」で指される。前日の24日、同所で検分を行った。羽生九段の奮闘で2勝2敗タイにもつれ込んだ本シリーズは、第5局の勝者がタイトルに王手をかける。

 藤井王将はシリーズ振り返って、「第1~3局はどれも難しい将棋だけど、しっかり考えていいペースで指せた。第4局は長考した場面で間違えてしまって内容的にも残念な一局になってしまったので、第5局以降そういうことがないように」と完敗の前局を辛口評価。防衛へ正念場だが「このシリーズも終盤戦。一局一局大事にはなってくるんですけど、スコアのことを考えても仕方ないと思いますので盤上に最初から最後まで集中したい」と静かに闘志を燃やした。

 23日は都内で朝日杯決勝の場にあがり、2年ぶり4回目の優勝を飾った。24日午前に島根まで移動。疲れは「全くないというのは分からないですが、対局があきすぎていてもペースがつかめないですし、対局が多いときは多いときで合わせてやっていくことになるので、自分としてはいいペースでできているのかなと思います」と充実感をにじませた。大一番は現在26連勝中の先手番で迎え、五冠堅持へ王手への追い風となりそうだ。

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