歌舞伎俳優の中村鷹之資（２３）が１２日、都内で東京・歌舞伎座「二月大歌舞伎」（２月２～２５日）の取材会を行った。第二部で、父・五世中村富十郎さんの十三回忌追善狂言として、踊りの名手として知られた父が得意とした「船弁慶」に出演する。

　昨年の自主公演「翔之會」でも演じた静御前、平知盛の霊に本興行で初挑戦。歌舞伎座の建て替え工事後では初の「船弁慶」ということで「父が愛した、そして僕も大好きな『船弁慶』が再びこうして歌舞伎座に戻って来たことが何よりうれしい」と笑顔を見せた。

　人間国宝だった父が得意とした演目だけに「僕も一生をかけて自分の『船弁慶』を作っていきたい」と、決意を口にしていた。