渡辺徹さん 早すぎる死 愛妻・榊原郁恵に看取られ旅立つ 敗血症、61歳 

 親子3人、仲良くポーズを取る(左から)渡辺裕太、渡辺徹さん、榊原郁恵=2021年7月
 長男裕太の宮参りで榊原郁恵(右)と笑顔を見せる渡辺徹さん=1989年5月
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 俳優の渡辺徹(わたなべ・とおる)さんが11月28日午後9時1分、敗血症のため都内の病院で死去していたことが2日、分かった。61歳。茨城県出身。所属する文学座が発表した。葬儀は家族葬で執り行い、後日「お別れの会」を開く予定。妻で歌手の榊原郁恵(63)とは、芸能界きってのおしどり夫婦として知られた。榊原と長男で俳優の渡辺裕太(33)は後日、会見を行うという。

 卓越した演技力とユーモアたっぷりのトークでお茶の間の人気者だった渡辺さんが、あまりに早すぎる死を迎えていた。

 渡辺さんは11月20日に発熱、腹痛などの症状が出たため、都内病院を受診。細菌性胃腸炎と診断され、入院した。その後、敗血症と診断され加療するも、回復はかなわず。最愛の妻・榊原が看取る中、息を引き取った。

 11月6日に出演舞台「今度は愛妻家」が千秋楽を迎え、その後は通常通りテレビ収録などの仕事をこなした。入院前日の19日に秋田県で行われた秋田大学医療フォーラムで講演したのが最後の仕事に。それから1週間あまりでの、まさに急逝となった。約19年間ナレーションを担当したEテレ「地球ドラマチック」(土曜、後7・00)の3日放送分の収録は体調不良で欠席し、代役が立てられていたという。

 渡辺さんは、1981年、日本テレビ系の超人気ドラマ「太陽にほえろ!」の「ラガー刑事」役に抜てきされ、本格的に俳優としてデビュー。歌手、バラエティータレントとマルチな活躍で、常にスポットライトを浴び続けた。

 プライベートでは84年のドラマ「風の中のあいつ」で共演した榊原と87年10月に結婚。長男の裕太は父の後を追って俳優の道を進んだ。夫婦はテレビでもたびたび共演し、2017年には朗読ライブを行うなど、おしどり夫婦として知られた。

 大食漢でダイエットとリバウンドを繰り返し、若くから病気に悩まされた。ピーク時の体重は130キロにも及び、91年に当時30歳で急性糖尿病と診断され入院。12年には虚血性心疾患治療のため、6時間に及ぶ大手術、21年5月には大動脈弁狭窄(きょうさく)症の手術と大病が続いていた。

 榊原は仕事の合間を縫って、健康的な食事を毎食用意するなど献身的にサポート。渡辺さんは「よくやってくれてますね」と感謝を口にしていた。今年10月6日には「今度は愛妻家」の公開稽古で、73キロにまで“激やせ”した姿を見せていた。

  ◆  ◆

 渡辺徹(わたなべ・とおる)1961年5月12日生まれ、茨城県出身。80年に文学座付属演劇研究所に20期生として入所。81年、日本テレビ系ドラマ「太陽にほえろ!」にラガー刑事役で出演し本格デビュー。歌手としても活躍し、82年の「約束」は、グリコ「アーモンドチョコレート」のCM曲として、50万枚超の大ヒット。87年10月、タレント・榊原郁恵と結婚。2児をもうけた。長男は俳優の渡辺裕太。

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