杉村太蔵、教団への解散請求で持論繰り返すも 鈴木エイト氏「イチ民間人に押しつけるな」

 元衆院議員でタレントの杉村太蔵が9日、TBS系「サンデー・ジャポン」に出演。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令について言及した。

 番組では、旧統一教会の元二世信者の女性が7日に日本外国特派員協会で行った記者会見で、涙ながらに自身の被害の実態や教団に解散請求をするように訴えたことなどを取り上げた。一方で、岸田文雄首相が5日の衆院本会議で、信教の自由を保障する観点から「慎重に判断する必要がある」と話したことも紹介した。

 杉村は「岸田さんの言っていることも分からなくもないんですよ。信教の自由があるので慎重に判断しなきゃいけませんよね」と岸田首相の発言に理解を示した。

 そのうえで「だからこそ、宗教法人法の解散の請求できる人に。利害関係人っていうのをあえてそこに入れているのは、政府が動けない場合…。僕が被害者だったと。(元二世信者の)彼女の立場だったときに、『寄付したお金はもういいと、こういう団体を解散させてください』と僕が被害者の立場で、細野先生の事務所に行ったときに、僕の代わりに解散請求できないですかね?」と前週の同番組でも語った持論をまたも持ち出して、元東京高裁判事の細野敦氏に質問した。

 細野氏は苦笑いしながら、「先週も言ったとおりなんだけど」と前置きすると、「債権を立てなくちゃいけないので。それに3年の時間がかかって、それに対して支払いが教団からされてしまうと、利害関係人じゃなくなってしまうということですよね」と、個人が解散請求をするにはハードルが高すぎると説明した。

 杉村が「損害賠償ということではなく、あくまでも解散を請求できるって書いてあるじゃないですか…」と食い下がったが、「あくまで利害関係人であることが前提なので」と細野氏。それでも杉村は「“自分は苦しい思いした”っていうことで、彼女自体が利害関係人でないということですか?」と重ねて尋ねたが、細野氏は「債権を立てないといけない、請求権を立てないきゃいけないということですね」と解説した。

 堂々巡りな状況に、ジャーナリストで作家の鈴木エイト氏が「そこをイチ民間人に押しつけるんじゃなくて、文化庁などが質問権をしっかり行使しなきゃいけなかった案件なんですよ」と国の怠慢だったとピシャリ。続けて「実際、彼女のお金を奪ったのは親なんですよ。直接、教団を訴えられないっていう、二世問題が裁判にそぐわないっていう問題もあるんです」と指摘した。

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