小説「悪魔の詩」著者・ラシュディ氏 刺される 故ホメイニ師から“死刑宣告”乱入男が襲撃

 イスラム教預言者ムハンマドを題材にした小説「悪魔の詩」で知られるインド出身の英作家サルマン・ラシュディ氏(75)が12日、米東部ニューヨーク州西部シャトークアで開かれた文学イベントで講演の直前、壇上に乱入してきたヘイディ・マタール容疑者(24)に背後から襲撃された。目撃情報によると、刃物で首などを複数回刺され大量に出血したという。ラシュディ氏に対してはイランの最高指導者だった故ホメイニ師が1989年、「悪魔の詩」がイスラム教を冒とくしているとして一方的に死刑宣告していた。

 ラシュディ氏はヘリコプターで病院に緊急搬送された。各国で迫害され亡命を余儀なくされた作家らについて講演する予定だったという。ラシュディ氏の代理人は容体について、人工呼吸器を装着し「片目を失明する恐れがあり、肝臓に損傷がある。会話はできない状態だ」と明らかにした。「悪魔の詩」を巡っては91年、翻訳した筑波大の五十嵐一助教授=当時(44)=がキャンパスで首などを切られて殺害された。

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