「六本木クラス」射抜いた“3本の矢” 韓流ドラマ大ヒット作輸入、テレ朝の秘策とは?

 独特な髪型の再現も話題の竹内涼真
 メーンビジュアル
 主演の竹内涼真
3枚

 ステイホーム期間に大きな話題を呼んだ韓国ドラマ「梨泰院(イテウォン)クラス」の日本版となるテレビ朝日系「六本木クラス」(木曜、後9・00)が、竹内涼真(29)の主演で7日にスタートする。大ヒット作の輸入を実現させた秘策とは何か-。チーム・テレ朝の“3本の矢”をプロデューサーの西山隆一氏に聞いた。

 韓国発の大復讐(ふくしゅう)劇が、日本版となって帰ってくる。

 リメーク権の獲得はさぞ大変だったのでは?と率直に聞くと、西山氏は「実は『梨泰院クラス』のリメーク権を獲得しようとしたことはなくて、原作漫画の映像化の権利を取得できれば、それがすなわち日本版になるんじゃないかと思ったんです」と明かした。

 20年3月からネットフリックスで配信され、大ヒットした「梨泰院クラス」は、ウェブ漫画が原作。その原作のセリフを日本に置き換えた漫画「六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~」が17年12月から漫画アプリ「ピッコマ」で配信されていた。狙ったのは、この漫画だった。

 「梨泰院-」が盛り上がり始めた20年5月にピッコマの日本窓口を通じて親会社と交渉を開始。やりとりをしているうちに「『他にも日本の大きなテレビ局や制作会社からオファーがきています』と言われ、コンペになりました」と争奪戦に発展した。企画書を提出し、権利獲得の吉報が届いたのは半年後の20年秋ごろだった。

 決め手は、なんだったのか。西山氏が勝因に挙げるのが、メーン演出を務める田村直己氏の存在。「ドクターX」シリーズの演出で知られる敏腕監督だ。

 「手前みそですけど、日本トップレベルの制作チーム。テレビ朝日の社員なので、テレビ朝日じゃないと田村では撮れない。そこは押し出しました」

 撮影に際しても、テレ朝が長年、六本木に本社を構えていることが大きなメリットとなっている。六本木を管轄する麻布警察署、地元の商店街、ヒルズを運営する森ビルと長い付き合いがあり「窓口になっている総務部の部長を巻き込んで全部あいさつ回りをしました。温かく全面協力を約束してくれたので、テレビドラマでは見たことのない六本木が見られると思います」。交通量の多い六本木交差点などでの撮影を敢行。タイトル負けしない映像が並んでいる。

 原作を狙った「機転」で突破口を作り、ヒット作を生み出してきた「人材」を勝負手とし、長年の「関係性」を映像に生かす。テレ朝の“3本の矢”が「六本木クラス」につながっている。

 ◆あらすじ

 亡き父の無念を晴らすため、大手外食企業への復讐(ふくしゅう)を誓った主人公が、仲間たちとともに小さな居酒屋から再起を図る「梨泰院クラス」。日本版となる「六本木クラス」では、主演の竹内涼真がオリジナルと同じ前髪ぱっつんスタイルを踏襲し、父子家庭の高校生・宮部新を演じる。第1話では、新が転校先でいじめっ子の長屋龍河(早乙女太一)を殴ったことで、龍河の父で巨大飲食産業の会長・長屋茂(香川照之)と宮部親子が対峙(たいじ)することとなる。

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