菅前首相 東京五輪は「開催してよかった」 公式映画鑑賞し感想「想像と違う」

 菅義偉前首相(73)が7日、都内で行われた東京五輪公式記録映画「東京2020オリンピック SIDE:A」の会見に出席し、総監督を務めた河瀬直美氏(53)と対談した。新型コロナ禍で1年延期となり、国民世論の多くが開催に懐疑的な中、当時首相として開幕に踏み切った異例の大会を振り返り、「本当に開催してよかったと今は思っている。関係者からも『やって良かった』『ありがとう』というメッセージを多くいただいた。世論調査もひどいときは7割くらい反対だったが、(今は)ガラッと変わったのでは。やって良かった」と述べた。

 河瀬氏が総監督を務めた五輪公式映画は750日、5000時間という膨大な撮影期間を経て、2作品として上映される。「-SIDE:A」は国内外のさまざまなアスリートの物語を中心に構成された作品で、6月24日全国公開の「-SIDE:B」は組織委員会や大会関係者に焦点を当てたものになる。

 この日、「SIDE:A」を鑑賞した菅氏は開口一番、「好きに作りましたね」と河瀬監督に語りかけたという。「(想像していた映画と)全く違った。公式映画と言うより、五輪を通じた人の生き様とかが描かれていた」と感想を明かした。

 閉幕から約10カ月が経過。激動の夏を振り返った菅氏は「(当時は)五輪を開催する開催しないで、いろんなことがあったことを思い出しながら今日は(映画を)見ました」と話し、「開催が近づくにつれていろんな問題が出てきた。呪われているかと思うくらい、いろんな問題があった」。世論が中止に傾いても、開催の意思は変わらなかったといい「もともと東京都が立候補して、国も招致活動を全面的には応援していた。(コロナの)水際対策をしっかりやって開催しようという意思は変わらなかった。世界に対しては日本の責任を果たしたいという思いがあった」と述懐した。

 今回の作品は第75回カンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクションのクラシック部門にも選出され、先日現地で上映された。一方、先月都内で行われた完成披露試写会では、会場外で上映反対を訴えるデモが行われるなど、さまざまなリアクションを生んでいる。作品を見終えた菅氏は「できるだけ多くの国民に見てほしい。(作品は)誰が金メダルを取ったかが分からない内容に、あえて監督がつくられたのでは」と語った。

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